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2011-12-01 長崎市:平成23年第5回定例会(3日目) 本文

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  1. 長崎市議会 2011-12-01
    2011-12-01 長崎市:平成23年第5回定例会(3日目) 本文


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    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1           =開会 午前10時0分= ◯議長(中村照夫君) 出席議員半数以上であります。これより議事日程第3号により本日の会議を開きます。 日程1  市政一般質問 について、前日に引き続き、市政一般質問を行います。32番池田章子議員。       〔池田章子君登壇〕 2 ◯32番(池田章子君) 市民クラブ、社民党の池田章子です。質問通告に従って質問をします。市長並びに関係理事者の簡潔な回答を望みます。  1.公契約条例については、これまで幾度となく同僚議員とともに制定を求めてきました。その結果、さきの9月議会において理財部内にチームを設置して検討、検証を進められ、ことしじゅうには一定の方向性を見出すとの回答でした。そこで、お尋ねします。  今月中に一定の結論を出すというのであれば、既に分析、検証が進み、一定の結論が見えてきていると思います。官製ワーキングプアが問題となり、公共工事や公共サービスの質の確保がますます求められている状況の中で、野田市から始まった公契約条例の制定は多くの自治体に広がってきています。また、公共サービスに従事する労働者の適正な労働条件の確保に関し、自治体は必要な施策を講じるとうたった公共サービス基本法も制定されました。  このような時代の流れの中でいかに流れを大きくされるのか、現在の検証状況と方向性をお示しください。  2.平和行政について。  (1)平和公園で発見された防空ごうの保存・活用につきましては、昨日の同僚議員の質問に対して市長の見解が述べられましたので、後ほど自席より質問いたします。  (2)先日の新聞報道で放影研が「黒い雨」に関する1万3,000件のデータを保有していること、そして、そのデータの分析が行われていないことが判明しました。そして、その数日後、今度は内部被爆の影響を確認しながら、20年前に健康調査を打ち切ったことが報道され、放影研が残留放射能内部被爆を一貫して無視してきた姿勢が明らかになりました。このことは長崎市及び厚労省が内部被爆残留放射能の影響を過少評価する際に用いてきた科学的知見さえも揺るがしかねません。この件に関して市長はどのような見解をお持ちですか。  また、この1万3,000件のデータを解析すれば、「黒い雨」による人的影響、つまり、残留放射線内部被爆の影響を関連づける新たな科学的知見が出てくる可能性があります。速やかな分析と情報公開を望む市民は多いと思いますが、市長は市民の声にどう応えてくださいますか。  3.長崎市には特別支援教育を受けているたくさんの子どもたちがいます。近くの小中学校の普通学級、もしくは特別支援学級に通う子どもたちもいれば、少し離れた国立、県立の特別支援学校に通う子どもたちもいます。また、学校に通えない子どもが受ける訪問教育もあります。  ところが、自力で登校できない子どもたちの毎日の通学やスクーリングのための登下校は、保護者の方々の大変なご苦労があって初めて成り立っていると言っても過言ではありません。特別支援学校及び特別支援学級に通う場合、県及び市の補助によって公共交通機関の運賃や自家用車のガソリン代、場合によってはタクシー代の補助はあります。しかし、普通学級に通う場合は対象外ですし、何より登下校の付き添いはすべて保護者の負担です。子どもの成長に伴い、その付き添いは体力的にも厳しくなります。しかも、斜面地長崎の特殊な住宅環境によって、学用品や医療機器等を伴っての斜面地の移動は困難を極めます。バス停や駐車場、タクシー乗車までの移動すら大変なのが現状です。  しかし、市の障害福祉の移動支援は通学には使えず、移送サービスは有料です。教育行政と福祉行政の狭間で教育を受ける権利が阻害、または困窮化しているこのような状況を長崎市の福祉行政として解決していくべきではないでしょうか。  以上、本壇からの質問とします。=(降壇)= 3 ◯議長(中村照夫君) 市長。       〔田上富久君登壇〕
    4 ◯市長(田上富久君) おはようございます。市民クラブ池田章子議員の質問にお答えします。  まず、2点目の(2)「黒い雨」調査データ問題についてお答えします。  このたび財団法人放射線影響研究所、いわゆる放影研が1950年から実施している「長崎・広島の寿命調査」の中で黒い雨についての質問項目があり、寿命調査対象者約12万人のうち、約1万3,000人が黒い雨に遭ったと回答し、そのうち長崎が約800人であることが新聞報道等により明らかになりました。  この寿命調査は、疫学(集団及び症例対照)調査に基づいて、疫学調査といいますけれども、生涯にわたる健康影響を調査する研究プログラムで、原爆放射線が死因やがん発生に与える長期的な影響の調査を主な目的としています。  対象者は1950年の国勢調査で長崎、広島に住んでいたことが確認された人の中から選ばれた約9万4,000人の被爆者と約2万7,000人の非被爆者から成っており、対象者の生涯にわたる追跡調査を3年に1回行い、がんの発生率、がんによる死亡率及びがん以外の疾患のリスクと放射線量との関連を調べているものです。報告書は1961年の第1報に始まり、2003年までに第13報が出されております。  今回、報道されています黒い雨について放影研にお聞きしたところ、黒い雨の項目は寿命調査の附帯的な質問であり、正確な人数や内容等についてはまだ確認できていない状況であると説明を受けております。しかしながら、正確な人数等については、できるだけ早い時期に確認して公表したいと伺っております。放影研としては、黒い雨の質問項目が本来の調査目的ではないため、黒い雨の質問項目から何らかの科学的な解析ができるのかをこれから検討すると聞いております。  長崎市は、被爆地域の拡大是正につきまして、被爆時の状況及び地理的条件から、原爆による放射能の影響は爆心地から同心円状の半径約12キロメートルの区域にあると考え、これまで長崎県及び関係町などと連携を図りながら、被爆地域の拡大是正を国に要望してまいりました。その過程の中では原爆投下当時の状況を示すものとして、黒い雨に関する報告や証言も含まれております。  今回判明しました黒い雨に関する調査データにつきましては、その詳細は現在のところ明らかではありませんが、長崎市としましては、放影研に対し、早急に解析に取り組んでいただくよう働きかけていきたいと考えております。  以上、本壇からの答弁といたします。=(降壇)= 5 ◯理財部長(井川啓二君) 質問項目の1項目め、公契約条例制定検討の進捗状況についてお答えを申し上げます。  公契約条例につきましては、公共事業等、自治体の発生する事業に従事する労働者の賃金について受注業者に対し、一定額以上の賃金の支払い義務を課する条例となっておりまして、こうした条例を制定、施行することによって、公共事業等に従事する労働者の賃金を一定引き上げる効果も期待できるものと思われます。  現在、こうした条例は千葉県野田市、神奈川県の川崎市において施行されており、東京都国分寺市、多摩市、神奈川県相模原市及び札幌市におきましても、具体的な条例化の検討がなされていることも承知をいたしております。  しかしながら、最低賃金全国最低レベルの長崎県下におきまして、最低賃金を実質的に引き上げようとする公契約条例の制定をした場合、中小事業者の経営を圧迫し、かえって雇用に悪影響を及ぼしかねず、また、経営体力の弱い市内中小事業者が応札、受注しにくくなり、地元事業者の育成にも支障を来すなど、市内中小事業者、また、そこで働く労働者に悪影響を及ぼすことが懸念されるところでございます。  実際、長崎市におきまして、去る9月に市内建設業者、業界団体を対象に実施いたしましたアンケート結果におきましては、大半の業者、団体が、公契約条例について「知らない」というような回答を行っておりまして、「知っている」業者、団体におきましても、公契約条例への賛成意見は少数にとどまっており、建設業者、業界団体の理解が得られているとは言いがたい実態が浮き彫りにもなったところでございます。また、公契約条例を制定した場合の工事や業務委託予算の増額についても、厳しい財政状況にある長崎市にとりましては慎重な検討を要する課題であります。  以上のことなどを総合的に考慮した結果、少なくとも現状では長崎市において公契約条例を制定することにつきましては、慎重にならざるを得ないと考えております。  ただし、受注業者が労働基準法最低賃金法等の労働法規を遵守すべきことは当然でありますことから、賃金不払い最低賃金を下回ることがないよう、一層の周知徹底を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 6 ◯教育長(馬場豊子君) ご質問の3点目、特別支援教育就学者通学支援についてお答えいたします。  長崎市立の小中学校の特別支援学級へ就学する児童生徒に対しましては、国の支援制度に基づき、通学に要する交通費を補助しております。具体的には最も経済的な通常の経路と方法によって通学する場合の交通費の実費分を支給しており、平成22年度におきましては、59名に補助を行っております。そのうち付き添いが必要と認められた児童生徒につきましては、長崎市の単独補助といたしまして、付添人の交通費についても実費の2分の1を支給しており、平成22年度は12人に補助を行っているところでございます。  また、国立の特別支援学校及び特別支援学級に就学する児童等に対しましては、国が補助を行い、その他の特別支援学校に就学する児童等に対しましては、都道府県が補助を行っているところでございます。  一方、福祉行政におきましては、長崎市では障害者自立支援法による福祉サービスとして、屋外での移動が困難な障害者について、付き添い介助の費用を補助する「移動支援事業」がございますが、通学など通年、かつ長期にわたる外出は対象となっておりません。ただし、保護者の入院や出産など特別な事情がある場合には、その期間を限定して移動支援事業を利用することができることになっております。  特別支援教育就学者の通学に関しましては、このように一定の支援を行っておりますが、特別支援学校特別支援学級ではなく、通常の学級にも特別な支援を要する児童生徒が在籍しております。  交通費の補助に関しましては、現在は通常の学級に在籍する児童生徒は補助の対象となっておりませんが、その中には障害の程度、状況などにより、毎日通学に付き添いが必要なケースもあるものと認識しております。  そこで、子どもの状況に応じた通学支援となりますよう、このようなケースも通学費補助の対象範囲に含めることができないか、現在検討を行っているところでございます。  以上でございます。 7 ◯32番(池田章子君) 一通りのご回答ありがとうございます。順不同になりますけれども、再質問をさせていただきます。  まず、特別支援教育就学者通学支援についてですけれども、今、教育長から普通学級に通う特別支援教育就学者通学費補助についても何とかしていきたいというお答えをいただきまして、それは一歩前進ということで大変うれしく思います。  ただ、私がやはり今回の質問で問題にしたかったのは、もちろん通学奨励費のことももちろんなんですが、それで随分助かるとおっしゃる保護者の方たちもいらっしゃるわけですけれども、日々の通学のときに、すべてが保護者の負担になっているということを問題に何よりしたかったわけです。  まず、子どもと保護者の状況なんですけれども、自力で登校できない子どもたちは保護者、特に母親の付き添いが中心です。子どもたちは日々成長していっています。その中でお母さんの力だけではとてもその付き添い、介助が厳しいという状況もあります。その保護者の方々は、やはり子どもたちを抱えたりとかする中で腰痛になられたり、それから、もちろん病気にもなられますし、そういうときでさえも、その病気を押しながら子どもたちを通学介助しなければならない状況にあります。しかも、長崎市は斜面地に住宅街があります。車が横づけできないようなところであっても、その保護者が通学のための道具と、それから、場合によっては医療機器を抱えながら、斜面地の移動を悪天候の中でもしなければ子どもたちの通学は保障できないという、そういう状況にあるわけです。  県立の長崎特別支援学校を例に挙げますと、病弱の子たちがたくさんいるんですけれども、医療的なケアというのも必要です。その子たちは、お母さんたちがほとんど自家用車で送り迎えをしているわけですけれども、自家用車に乗るまでの、その間の移動と、そして、自家用車に乗せて学校に行くまでの間も発作が起きたりすることがあるそうです。ですから、途中で吸入をしたり、医療的ケアをしながら運転をしながら学校まで連れていかなければいけないと。こういう今の特別支援教育を受けている子どもたちの通学状況は、福祉の分野で何とかケアしていくべきではないのかというふうに思っているわけです。  教育長のご説明にもありましたけれども、移動支援がありますと。ところが、移動支援は通学に使えないんですよね。私はそれがものすごく疑問なんです。余暇であるとか、社会生活上必要不可欠な外出であるとか、余暇活動等にはその移動支援は使えるのに、日々の子どもたちの通学にはその移動支援が使えない。そして、移送支援も有料なんですよね。この子どもたちの就学の権利を保障するためには、この移動支援を使えるようにするべきではないのかというふうに思うんですが、お答えをお願いします。 8 ◯福祉部長前川栄一郎君) 再質問にお答えをいたします。  障害者自立支援法の規定による長崎市の地域生活支援事業移動支援事業につきましては、先ほど教育長からも答弁ありましたように、通学、通園、通所等、通年かつ長期にわたる外出は対象といたしておりません。全国の他の自治体、中核市を含めまして、ほとんどの自治体におきましても長崎市と同様の状況でございます。  基本的な考え方といたしましては、医師の指導に基づく運動や官公庁への公的手続等必要不可欠な外出、及び余暇活動等社会参加のための外出などが福祉サービスとしての対象でございまして、通学、通園等は学校、施設、保護者のほうで対応いただくことと考えております。  ただし、保護者の方が突然の疾病などでどうしても対応ができない場合は、期限を切りましてサービスの対象とさせていただいておりますので、どうぞご理解をいただきたいと思います。  以上でございます。 9 ◯32番(池田章子君) ですから、その通年の日々の移動支援が必要な人たちがいるわけです。それになぜ使えないのかというのが不思議なわけですよ。  それで、他都市のことをおっしゃいますが、長崎は斜面都市なんですよね。本当に車が横づけできない家はたくさんあります。そして、この長崎の地形の問題で、はなから車を持たない、免許を持たない方たちもたくさんいらっしゃいます。その就学支援を受けている子どもたちお母さんたちの場合は、ずっと免許を取りに行くチャンスすらなかったという人たちもいるんです。そういう状況の中で、なぜ子どもたち通学支援ができないのかと。しかも、長崎市の第四次総合計画の目指す都市像、希望あふれる人間都市と言っているじゃないですか。希望あふれる人間都市、その中に子どもから高齢者まで、だれもがライフステージに応じて豊かで生き生きと暮らせる都市、それを第四次総合計画にうたっているわけです。基本施策のF3、障害者が暮らしやすいまちづくりを進めます。その特別支援教育を受けている子どもたちの、その子どもたちの生活を支えていく福祉サービスが何か考えていただかなければいけないんじゃないですか。 10 ◯福祉部長前川栄一郎君) 再質問にお答えをいたします。  繰り返しになるかと思いますけれども、通学につきましては基本的には私どものサービスの対象とは考えておりません。大変恐縮でございますけれども、通園、通学等につきましては、学校施設、保護者の皆さんで対応いただきたいというふうに考えております。  以上でございます。 11 ◯32番(池田章子君) 保護者のほうでやってくださいということなんですが、私、そもそもそのことも疑問なんですね。通学の付き添いは保護者がしなければいけませんか。自力で通学困難な子どもたちの送迎は保護者がするのが当たり前になり過ぎていないですかね。保護者の方々は、特にお母さんたちが多いんですが、社会的な参画、外で働くこともその子どもたちの通学の付き添いのために就職の機会も失っているんですよ。経済的事情で仕事に出たいとか、それから、子どもが学校に上がったら社会参画したいとか、いろんな気持ちをお持ちなのに、それも実現していないんですよね。障害を持っている子どもたちの、特別支援教育を受けている子どもたちの通学でも何でもすべてお世話はもう保護者がまず第一義だという、それは私はちょっと考えていかなければ、社会で、地域で子どもたちを支えていく、障害者を支えていくというのが長崎市の基本姿勢じゃないんですか。市長、その辺はどう思われますか。 12 ◯市長(田上富久君) 池田章子議員の再質問にお答えいたします。  先ほど総合計画に掲げています人間都市という言葉についての言及もございました。今、さまざまな社会の状況がずっと変わっていく中で、サポートをする仕組みそのものについても、これは年金なども含めてですけれども、新しい仕組みづくりが動いている、そういう時期の中にあります。その中でこれまでの制度だけではなくて、今の時代にふさわしい新しい仕組みがないかということは常々、それは長崎市政の中でも取り組んでいるというふうに考えております。  また、その中で福祉施策についても一歩一歩ですけれども、これは財源が必要になる部分もありますので、そういったものをしっかりつくりながら、あるいは制度などについても工夫をしながら一歩一歩進めてきているという状況の中で、これが100点になるという状況ではないかもしれませんけれども、一歩一歩前進してきていることは間違いないというふうに考えております。その中でどういったものをまず取り組むべきかということについても1つずつ総合的な見方、観点から検討しながら、一歩ずつ、一歩ずつという形で進めてきておりますけれども、今回、池田議員からご指摘があったような件につきましても、全体の子どもたち、そういった支援が必要な子どもたち、あるいは高齢者の皆さんなども含めた全体の障害者の皆さん含めた全体の中で、どういったことができるのか、その中でどこから取り組むべきなのかといったことを考える中で、今後検討していきたいというふうに思います。  以上です。 13 ◯32番(池田章子君) どういったことができるのかというのを今から考えていってくださるということは、前向きに考えていただきたいんですけれども、まず、移送支援というのを福祉行政として進めるべき課題だというのはまず前提にあります。ただ、それが財源的に厳しいと、一遍にやっていくのは厳しいというのは私もわかりますが、せめて移送サービスというのが今あるんですよね。1回500円、30分。それを無料にするとかということはできないんですか。それを使いやすくするということはできないんですか。 14 ◯福祉部長前川栄一郎君) 再質問にお答えをいたします。  その単価につきましては、現時点ではそれでサービスを提供させていただいているところでございますので、今後、計画等の見直しに合わせまして、その点についても皆さんのご意見を伺いながら検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 15 ◯32番(池田章子君) じゃ、せめて医療的ケアを必要とする子どもたちの送迎を福祉の分野でやっていくということはできないんですか。要するに、いつ発作を起こすかわからない子どもを乗せて、車を途中でとめながら吸入をしたりとかしながら、子どもたちを学校に通わせている保護者がいるわけですよ。その移送サービスを、例えば、タクシーの使用を認めるということはできないんですか。 16 ◯福祉部長前川栄一郎君) 再質問にお答えをさせていただきます。  ただいまのご提案でございますけれども、現状、そこのところまでの検討はいたしておりません。今後、その点も含めて研究をさせていただきたいと思っております。  以上でございます。 17 ◯32番(池田章子君) では、これからの検討ということなんですけど、もう1つ、長崎市がリードする送迎ボランティアの組織化支援というのはできませんか。透析患者の送迎ボランティアというのはあっているそうですよね。それ以外の送迎ボランティアとかというのはないそうですけれども、地域でその子どもたちの送迎を支えるボランティアを長崎市がリードする、社会福祉協議会でもいいんですが、そこに組織してもらうと。そういうふうなボランティアを、日ごろからその障害を持っている子どもたちの送迎にかかわっているボランティアをつくる、組織をつくる、地域をつくるということは、今、問題になっている、いざというときの災害のときにその人たちがその障害を持っている人たちの支えになってくれる可能性がありますよ。いつもかかわりがなければ、なかなか防災のときだけ、災害のときだけ動くというのは難しいです。でも、日ごろから送迎にかかわって、いつもその地域なり、そのチームなりでその送迎を支えていれば、そしたら、何かがあったときにもさっとその人たちが動いてくれる地域づくりができるんじゃないですか。  障害を持っているというか、障害を持っている子どもの学級というのを私も担任したことがありますけれども、そういう学級って、その子を中心にまとまるんですね。それと同じように、その障害を持っている子どもたちを送迎サービスというのを通じて地域のまとまりをつくっていく、そのシステムを市が援助していく、支援していくということは考えられませんか。 18 ◯市民局長(桑水流和弘君) 池田議員の再質問にお答えをいたします。  送迎関係の福祉関係でボランティアのお話出ました。腎患者の透析をされている方が市内ではそういった送迎のボランティアをされておられます。NPOでございます。ただ、そのやり方というのは、あくまでもそういったNPOの方々が会員になって、福祉有償運送ということで陸運局のそういった許可を取った上で、会員の方から、低廉ではありますが、そういった運賃を徴収しながらNPO自体が努力してやっておられるというような形態でございまして、このNPO法人に対しまして、送迎全般、それから、研修会、交流会、あるいは機関紙の発行のために市のほうから補助金がございます。  以上でございます。 19 ◯32番(池田章子君) 先ほど市長がどういうことができるのかを考えていきたいということですから、長崎市としてそういうふうな地域で特別支援学級に通う子どもたちを支えるような仕組みをつくっていくことはできないかということなんですね。いろいろとハードルはあると思います。私も社協に尋ねたときにはいろいろ問題があるというふうなことは聞きましたので。ただ、それを何かやっていかないと、この障害を持っている子どもたちの通学というのはとっても本当困難なんですよ。子どもたちがもうこれ以上大きくなりたくないと言うんですよ。大きくなったら、お母さんに負担がかかるからって。お母さんもきつい、腰が痛いって。でも、きついと言ったら、子どもが気の毒がるからって。だから、そういうふうな思いで通学している子どもたちをほったらかしにしないでほしい。  人間都市ということを将来像に据えるならば、やはりこの一番大きな、一番大きなとは言いませんね、とっても大切な問題、大きな問題だと私思っています。全部保護者任せにしているというのは非常に問題だと思いますので、解決に向けて一歩でも二歩でも前進できるような方法をぜひ考えていただきたいということを言って、次の質問に移りたいと思います。  昨日、平和公園で発見された防空ごうの保存については、市長から一定の回答をいただきました。エスカレーターの位置を50センチずらして、2つの入り口だけを残す一部保存という方向性でした。来年の祈念式典に間に合わせるために、もうこの決意を変えることはないということで記者にも語っておられました。しかし、やはり全部保存ということをもう一度考えていただきたいというふうに私は思っています。  まず、計画を変更する、当初の計画よりエレベーターの位置を50センチずらして計画を変更しますと。そういう変更があり得るなら、もう数メートルずらしてほしいんですよ。もう数メートルずらせば、3つ全部保存できるわけですよ。この防空ごうの価値については、市長自身が言われていました。価値があるものだと、保存すべきものだと。それを考えたときに、50センチずらすのであれば、もうちょっとずらして、この貴重な防空ごうを保存していくということは考えられませんか。 20 ◯原爆被爆対策部長(黒川智夫君) 池田議員のご質問にお答えいたします。  昨日、市長のほうから答弁を申し上げましたが、今回発見されました防空ごうにつきましては、当時の世相を反映するものとしての価値は十分認めております。また、防空ごうそのものをご存じでない世代の方々に対して非常にいい場所に出てきたということで、そういう方々に対して平和学習として見せていくという意味では、大変すばらしい遺構であるというふうに存じております。  ただ、平和公園周辺にはたくさんの防空ごうがございます。そういう防空ごうをすべて保存していくということは非常にこれは難しいというふうに私どもは判断をしております。それで、なおかつエスカレーターの重要性、防空ごうの重要性、そういった点を判断いたしまして、昨日、答弁いたしました4個のうち1個はエスカレーターの下になってしまうということでございます。  以上でございます。 21 ◯32番(池田章子君) まず、4個のうち1個をつぶすと言われますけれども、出てきた大きな3つの入り口のある防空ごう、あれが1つの防空ごうなんですよね。あれが1つの防空ごうですから、3つの入り口のうち1つをつぶして2つ残して、こっちとくっつけて3つ残すという問題じゃないわけです。防空ごうは3つで1つなんですよ。それはもう部長自身がよくご存じのはずです。防空ごうというのはそういうもんだというのはよくご存じのはずですよ。そういう平和公園の周辺にあるどれでも残せと言っているんじゃないんです。資料館からおりてきて、爆心地公園を見て、そして、平和公園に行くという、その動線上にあるあの階段の横にある、あの3つで1つの防空ごうを残す価値が一番高いじゃないですかということを言っているわけです。  きのうの市長の答弁でも、残すから50センチずらすんだと、意義があるから50センチずらすんだと言われましたので、私は意義は一定認められたというふうに思っているわけです。ただ、3つで1つのやつを、2つ入り口を残すからって、つぶすことには変わりないじゃないですか。3つで1つなんですから。そこを考えると、ぜひこれは全面保存に向けての工夫をしてほしいと思うんですよ。昨日示された案はベターですけど、ベストじゃないと思います。  それから、もう1つ、ちょっと別の角度から私は質問したいんですけれども、景観条例というのが長崎市にはありますよね。長崎市の景観条例で、平和公園地区は景観地区の1つです。その景観条例の7条に、市長その他の市の機関は、道路、公園、その他の公共施設の整備、建築物等の建設等を行う場合には、景観の形成に先導的役割を果たすよう努めなければならないと。この景観条例のどういう役割をこの平和公園地区は持っているかというと、点在している被爆遺構や平和公園は平和のシンボルであると。それから、平和を発信する顔となる、被爆の実態を後世に伝える。それから、市民共通の貴重な資産として次世代に残せるようにするというのが、この景観条例ですよね。そう考えると、あの3つで1つの被爆当時の長崎の様子を物語る。原爆は、ある日突然降って落ちてきたわけじゃないわけです。戦争があって、そして、戦中の戦時態勢がどういうものかというのがものすごくよくわかるあの防空ごうは、その原爆の前も後もよく物語っている防空ごうじゃないですか。それをなぜ残さないのか。もうちょっと工夫をして、何か解決できる手だてがないのかをもう少し時間をかけて検討していただけないですか。 22 ◯市長(田上富久君) 池田議員の再質問にお答えいたします。  昨日、久米議員のご質問にお答えする形でエスカレーターの設置、50センチ階段側にずらして設置するという方針についてご説明を申し上げました。その際にも本壇のほうでご説明申し上げましたが、あの防空ごうそのものにつきましては、被爆時の熱線とか、火災の痕跡というのは確認できないんですよ。それで、前のほうについてはもう既に相当削り取られている状態でありまして、その中で、ただ、昨日申し上げましたけれども、防空ごうについてはやはり戦争の記憶を伝えるものであり、あるいは当時の社会情勢を伝えるものとして、しかも、あの場所というのが落下中心地区と平和公園地区を結ぶ、本当に人が集まりやすい場所にあって、しかも、広場を設置すると。そういった状況の中で戦時の記憶を伝える平和教育の素材としては非常に価値があるというふうに考えております。それを伝えるために、どこまで残せるかという観点で考えたときに、今回の50センチずらす案というのが最もふさわしいといいますか、さまざまな安全性なども両立できるという観点で今回選択をさせていただきました。  この安全性というのも非常に重要な課題でありまして、特に上のほうから来るときは、泉からおりるだけではなくて、その両脇の道もありますので、そちらから一気におりてくることになります。また、現状でもたくさんの子どもたちが集まったときには、あの階段は結構いっぱいになる状況があるということも案内人の皆さんからもお聞きをしております。そういった安全性、これも絶対の条件ですので、そういったことを勘案するときに、あの階段を残しながら、50センチ横にエスカレーターを設置することで高齢者の皆さんも、障害者の皆さんも上りやすくするという、しかも、平和教育にも、1つは入り口がつぶれますけれども、十分工夫をすることで活用できるということで、今回の案を選択させていただいたということですので、ご理解をお願いしたいと思います。 23 ◯32番(池田章子君) 10月にこの防空ごうが発見されました。今、12月の初めですけれども、本当に市民の意見を十分に聞くことができたのかと。  それから、安全性について言われますが、実際、今の階段の状況でも十分じゃないと言われるのであれば、こう集まってきた動線をどういうふうに平和公園の外に出していくかという、その平和公園の設計自体ももうちょっと考えたほうがいいんじゃないですか。今のままでも危ないというふうなことをおっしゃっているわけですから、それはたくさんの人が集まるときの安全性というのはまた別の問題として考えていくべきですよ。ですから、エスカレーターを設置するという被爆者の方々の利便性を考える、年を召されてきた被爆者のためにぜひエスカレーターを設置したいと。その価値と、それから、貴重な、そして、立地条件から考えても絶好の位置にあるこの防空ごうの保存と、その価値を併存させるように、そして、安全性については別の対策というのがとれるはずですよ。工夫をしていただきたいと私は思います。  それから、防空ごうの保存については全面保存をもちろん求めたいわけですけれども、その保存の仕方ですけれども、余り当時の景観を失うような防空ごうの保存の仕方というのはぜひやめていただきたいと。昔の防空ごうの様子がよくわかるような状態での保存の方法というのは今あるはずですから、その辺も検討していただいて、ぜひこの貴重なものを、景観条例にもあるように、市がリーダーシップをとって景観を守っていく、後世に伝えるべき景観を守っていくという役割を果たしていただけるように求めておきたいと思います。  次に、「黒い雨」のことについて再質問いたします。  市長は、早急に解析をするように求めたいというふうなことでしたので、ぜひそれは強く要望していただきたいというふうに思っています。  この黒い雨のデータの価値は、黒い雨の降雨地域が、今まで西山地区、それから、間ノ瀬というふうに言われたわけですが、それ以外にもたくさん広がってきているということがほぼわかっています。既にあるデータからわかっています。それから、黒い雨と急性障害、さらに晩発性の放射線障害の因果関係がわかる、そういうデータですよね。1万3,000件のデータです。長崎の部分は800件かもしれませんけど、放射線と晩発性の障害等が結びつく1万3,000件の膨大なデータだと思います。  このデータの解析というのは、本当長崎市が再三言われてきましたけど、新たな科学的な知見につながる可能性があるわけです。ですから、ぜひ急いでやるということを放影研に求めてほしいと思います。その解析が終わるのをゆっくり待っている時間は被爆者の人たちにはないわけです。  長崎市は、このデータを解析して情報公開をしろという立場にあると私は思っています。もともとこのデータを集めたのは行政の長崎市の全面的な協力がなければ、被爆者のこれだけのデータは集められなかったわけですから。行政が随分力をかしているはずです。ですから、そのデータについては長崎市が急いで解析をして、いち早く情報公開をしなさいということを強く放影研に求めるべきだと思います。  その点について急いでやってくれと、そして、情報公開をしてくれというところまでちゃんと求めてもらえますか。 24 ◯原爆被爆対策部長(黒川智夫君) 池田議員の再質問にお答えいたします。  先ほど市長も答弁いたしましたが、放影研としましては、黒い雨の質問項目が本来の調査目的ではない。といいますのが、私も質問項目を見せていただきましたけれども、黒い雨を見た、イエスと、ノーと、それから、アンノウンという、この3項目しかないというペーパーでございます。1枚目がですね。それで、もう1枚のほうが、記述式で黒い雨について少し書かれているペーパーがあるというふうにお聞きしております。  ただ、私どもとしましても、非常に関心のあるデータでございますので、今、議員ご指摘のように、早急にこれが本当に科学的な解析につながっていくものかどうかというところも含めまして、放影研として検討したいというご返事をいただいておりますので、早く私どももそのご返事がいただけるように放影研に働きかけていきたいと、そのように考えております。  以上でございます。 25 ◯32番(池田章子君) ぜひお願いしたいと思います。放影研は記者会見では、現在、解析計画はないとか、解析をしないとは言っていないけれども、急いでやるとは言っていないとか、あんまり乗り気じゃないみたいなんですよ。ですから、長崎市と広島市がやっぱり放影研に対しては一定の力を持っているわけですから、長崎市から早く解析しろと、そして、情報公開しろと求めるのは、ものすごく大きな力になると思いますので、絶対それはやっていただきたいというふうに思います。  そして、今、部長が言われたんですけれども、調査票ですけれども私も用意してきました。〔パネル表示〕これがもとになった調査票です。こういう被爆者の方たち12万人に配って記入していただいた分ですね。ここもちょっと字がちっちゃくて見えないと思いますけど、こういうのともう1枚こういうのですよね。この調査票には、名前や生年月日はもちろん、どこで被爆したかとずっと書かれているわけです。ここの部分ですよ。ここの部分に、あなたは原爆直後に雨に遭いましたか、イエス、ノー、覚えていない、プラスあとここに場所と書いてあります。たくさんの数十項目についてこういうふうに調べてきたにもかかわらず、この部分です。これはすべて12万人についてずっと蓄積をして、解析が進んでいるわけですけど、この部分だけ入力すらしていなかったというんですよね。私、おかしいなと思うんです。重要な項目じゃない。確かに欄は小さいですけど、決してこの位置にあることを考えれば、重要な質問項目ではなかったと私は言えないと思います。黒い雨について見ましたか、どこで遭いましたか、遭いませんか、この部分だけをデータ入力をずっとしないで無視してきたと私は思うんですが、市長どう思われますか、その件については。 26 ◯原爆被爆対策部長(黒川智夫君) 池田議員の再質問にお答えいたします。  放影研の方も数日前に記者会見を行われておりますけれども、決して無視をしていたんではないと。ただ、本来の調査項目であります、がんでありますとか、生涯の中の疾病と放射線の起因性に関する調査項目の中で、黒い雨に遭った、遭わないというところと因果関係的なものを整理していなかったというふうに私どもは伺っております。  ただ、現時点では黒い雨の問題も、これ私どもとしましては非常に貴重なデータだというふうに思っておりますので、早急にそういう解析を行っていただきたいというふうなことを申し上げていきたいと思っております。  以上でございます。 27 ◯32番(池田章子君) 私がお尋ねしているのは、放影研の言っていることをそのまま伝えてくださいというんじゃなくて、おかしいと思いませんか、ここの部分だけ入力すらもされていなくて、解析もしない。黒い雨の問題というのは低線量被爆、残留被爆であるとか、内部被爆の問題ですよ。それが全然取り扱われてこなかった。これがLSSにつながり、いろんな世界的な被爆の基準になっているわけじゃないですか。疫学的な。それをもって今長崎市だって内部被爆はないとおっしゃっているわけでしょう。そんな内部被爆の重要な情報を、ここを無視してきたデータを信用しますかっていうことを私は市長に聞いているわけです。市長、答えてください。 28 ◯原爆被爆対策部長(黒川智夫君) おかしいのではないかというご質問でございますけれども、現時点で私どもが、例えば、いろんなアンケートを行いましたら、その項目についての集計的な数字でありますとか、そういったものは必ず現代はコンピューターもございますので、そういうものを入力して、割合はこういう割合であったとか、そういったものは必ず入れるであろうと、それは私どももそういう認識でおりますけれども。ただ、解析となりますと、非常に専門的な状況が出てまいりますので、それがどういうふうな関係があって出されていないのかというのは、私ども現時点ではつかんでおりませんので、いかんともコメントしがたい状況でございますけれども、ただ、放影研に対しましては、早急に数値でありますとか、解析ができる方向で検討していただきたいということを働きかけていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 29 ◯32番(池田章子君) 私は解析をしていない云々って言っていないんですよ。データの入力すらしていないと、黒い雨の部分は。ずっと放置していた60年間、と言っているわけですよ。そこがおかしいでしょうと。  それから、もう1つの新聞記事ですね。内部被爆の健康調査を20年前に打ち切った。私は内部被爆の問題は今回の原発事故で大きくクローズアップされましたけれども、私はこの内部被爆の問題、黒い雨の問題というのは被爆者の方たちの健康にものすごく影響があると私思うんですよ。なのに、解析どころか、データがあったのに、それを無視し続けてきたという、それは非常におかしいことだと。しかも、それにのっとって長崎市が被爆体験者を被爆者として認めてこなかったということもあるわけです。ですから、私はこの黒い雨データをもちろん解析を急いでもらうことももちろんですけれども、それをいち早く長崎市のほうにも情報を入手していただいて、まだ被爆者として認められていない方たちもいっぱいいるわけですよ。そういう方たちを一刻も早く被爆者手帳の交付ができるようにしていただきたいというふうに思っています。おかしいって、市長も言うべきだと私は思います。  次に、公契約条例についての再質問をさせていただきます。  理財部長から、長崎市は当面、現状において公契約条例を制定するつもりはないというふうにおっしゃったわけです。その理由として、中小企業の経営の悪化につながるというふうなおっしゃり方をしたわけですけれども、まず、この点について私思うんですけど、中小企業の経営を圧迫してきたのは長崎市にも原因あるんじゃないですか。低価格競争をずっと進めてきたのは長崎市にも責任あるでしょう。その長崎市が、いや、働く人たちの労働条件や賃金を保障する、そういう公契約条例を制定したら、中小企業の事業者を圧迫するというのは、ちょっとどの口が言ったっていうふうな思いがありますけど、その点どういうふうにお考えですか。 30 ◯理財部長(井川啓二君) 再質問にお答えいたします。
     中小企業を圧迫してきたという部分で長崎市がというお話でございますが、そういう制度、長崎市の入札契約制度の中ではそういう認識は持っておりません。今回、条例制定ということでお話が従来からあっておりましたけれども、現状は部内でもいろいろと検討を重ねてきた経緯がございます。そういった中で、やはり条例制定をしている都市と長崎市の実情というのも1つの検討の中身に入ってきたのは当然でございます。そういった中で、野田市と川崎市の事例が挙がっておりますが、特に川崎市の場合は最低賃金と生活保護基準の違い、これ逆転現象ということで、生活保護基準が高いというふうな状況が現実に発生してきております。そういった中で特に業務委託関係については、この単価の見直しという部分で手をつけられているというようなことを確認いたしております。  また、野田市におきましても、特に野田市、千葉県でございますが、東京都、神奈川県、この首都圏における賃金単価の構成、生活保護基準という部分の比較をした場合に、どうしても逆転というような部分はクリアしなければならないというようなことも根底にはあっております。  そういったことで、我々も一定検討する中で、どうしても従来の条例制定の制度趣旨の部分と長崎市の今の現状と、特に入札契約制度の中でも異なる点がございます。最低制限価格制度を設けていないとか、そういう条件も実態としてございますので、そういった両面から今回は一定結論を出したということをご理解いただきたいというふうに思います。  以上でございます。 31 ◯32番(池田章子君) 工事については公共工事設計労務単価があると。一方、業務委託については賃金の基準をどこに持ってくるか。それはどの市町村も苦慮しているんですね。いろいろ試行錯誤をしているところです。うまくいっていないから、野田市もちょっと改正を加えながら、それでも、その公契約条例を続けていこうとしているわけです。その基準の設け方が難しいからといって、公契約条例を制定しないという理由にはならないでしょう。いろいろ試行錯誤はあると思いますけれども、この公契約条例というのは、今、これだけ自治体がアウトソーシングしているわけですよ。その公共サービスを請け負う人たちがたくさんいる中で、その人たちに対するルールづくりもしないというのはやはりおかしいんじゃないかと。  公共サービス基本法にもあるんですよ。法律で定められているんです、自治体の責任として。安全かつ良質な公共サービスが適正かつ確実に実施されるようにするために、公共サービスの実施に従事する者の適正な労働条件の確保、その他の労働環境の整備に関し必要な施策を講ずるというふうに決められているわけですから。  財政負担云々とまず理財部長おっしゃいましたけど、財政負担は野田市で700万円だったんですよね。国分寺市で1,000万円というふうに見積もられています。700万円、1,000万円というこの金額が適正な労働賃金を保障する金額として高いですかね。  それから、アメリカでこういう公契約条例、生活できる賃金を保障するという法律を導入したところは、逆に福祉予算が減少したと言われているんですよ。今、長崎市が発注する工事であったり、業務委託であったり、指定管理者制度であったり、全然生活できる賃金が保障されていないじゃないですか。もうちょっと生活できるような賃金を保障するための公契約条例をつくりましょうというのが再三言ってきたことなんです。公契約条例つくらないと言われるなら、じゃ、それにかわり、一体何をするのかを教えてください。 32 ◯理財部長(井川啓二君) 先ほど冒頭お話がございましたが、現行の入札制度の中でやはり、もちろん野田市をどうというわけじゃないんですが、長崎市の入札契約制度と野田市の入札契約制度の根本的な異なる点というのはございます。先ほど最低制限価格のお話を申し上げましたが、見積もりをとるにしても、一定長崎市とは違う契約制度をとっております。まず、そういう基本的な部分でやはり野田市の今の制度の部分とは異なる点というのがまず1点ございます。  そうした中で、これにかわるものといいますと、当然、野田市もそうなんですが、長崎市としては一定、毎年、契約制度につきましては見直しを行っております。そういった中でこの労働賃金の問題につきましても、当然、契約時点におきまして受注業者に対しては適正な価格を図るというようなことを常日ごろから申しております。そういった中での今度の条例というお話でございますが、そういったものも一定徹底しながら対応できるというふうに考えておりますので、この労働環境の確保という部分につきましては、いろいろなご意見もございます。そういったものを踏まえまして、来年度以降も引き続き、さらなる充実に向けて対応していきたいというふうに考えております。  以上でございます。 33 ◯32番(池田章子君) 今まで長崎市は最低制限価格をずっと引き上げてきた、引き上げてきたとおっしゃいますけど、設計労務単価ずっと下がり続けていますよね。それ事実じゃないですか。その事実に目を向けてください。  これといった公契約条例にかわるものというのは用意しないで、いや、野田市とはちょっと事情が違うから、野田市のあそこが悪いから公契約条例は制定しませんというのは理由にならないので、もっと真剣に長崎の雇用のこと、労働者のことを考えていただきたいと意見を申して終わります。 34 ◯議長(中村照夫君) 次は、33番麻生 隆議員。       〔麻生 隆君登壇〕 35 ◯33番(麻生 隆君) 公明党の麻生 隆でございます。  質問通告に従い、4項目にわたり質問いたしますので、市長並びに理事者の皆様の簡潔で明快な答弁をお願いいたします。  森林・林業施策についてお尋ねいたします。  国土の7割を森林が占める日本は、世界有数の森林大国です。しかし、国産材の低迷で林業が衰退し、森の荒廃が進み、森林資源の活用が生かされていないのが現状であります。本年2011年は国際森林年の年です。改めて自然の恩恵を再確認し、森林資源の活用と今後の森林・林業行政の取り組みを見直すときではないでしょうか。  林野庁は、「森のチカラで、日本を元気に。」とのスローガンを打ち出しております。農林水産省は平成21年12月、森林・林業再生プランを公表しました。本年7月には、東日本大震災を受け、実施項目を具体的に実行するために森林・林業基本計画を発表しております。再生プランでは、1つ目は森林の有する多面的機能の持続的発揮、2つ目は林業・木材産業の地域資源創造型産業への再生、3つ目は木材利用・エネルギー利用拡大による森林・林業の低炭素社会への貢献です。この3つの基本理念のもと、10年後の木材自給率50%以上を目指すとし、森林・林業再生プランは平成22年6月の閣議で新成長戦略の21項目の1つに数えられ、国家戦略のプロジェクトの1つに位置づけられております。  一方、長崎市の森林・林業の現状は、農業や水産業に比較してなかなか産業としての位置づけが弱く、山里も他県に比較して豊かではありません。生産性の低さや間伐材の搬出用作業路や路網の整備不足など、また販売価格の低迷で採算性がとれず、森林への新たな投資がなされていないのが現状であります。  このような中、本年度中には国の新たな森林整備基本計画に基づき、長崎市の森林整備計画、マスタープランの策定が迫っております。それに沿って森林経営計画が策定されますが、国が示す新たな改定要領のもと、現状を踏まえ、どのように取り組まれようとされているのか、お尋ねをいたします。  長崎市の森林整備計画、マスタープラン基本計画の策定の考え方をお示しください。  それに基づき、森林経営計画策定における長崎市の課題はどのようなものがあるのか、またお示しをいただきたい。  次に、国が示す再生プランでは10年後の木材自給率50%を目指すとありますが、本市としての取り組みをお示しください。  平成22年10月1日に公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律が施行されました。この法律は、木材を利活用することで、地球温暖化の防止、循環型社会の形成、国土保全や水源の涵養等、また山村その他の地域の経済活動に貢献するため、地方公共団体の責務を記載されております。本市の公共施設、学校等への木材の利活用に対してどのように取り組まれようとされておるのか、お示しください。  長崎市の森林組合は、平成14年4月に現在の4市2町の区域が合併いたしまして現在の南部森林組合となり、長崎市では長崎支所として現在22名の陣容で森林業務に当たっておられます。南部森林組合の現状と今後の経営状況、並びに継続して森林の管理、保全が必要であります。また、人材育成をどのようにしようとされているのか、お尋ねをいたします。  私たちは、自然の恵みを受け、日常生活を営んでおりますが、森林の持つ多面的な機能、水源の涵養など、手を差し伸べ、整備をしておかなければ、山は荒れ、機能低下を招きます。本市を取り巻く山々は、一見、緑深く茂っているように見えますが、適切な管理を継続しなければ、保水能力は落ち、山の健全性は薄れてまいります。本市の森林保全と水源涵養の視点で新たな基金創設ができないか、お尋ねをいたします。  次に、農業振興であります。6次産業への取り組みと支援について。  平成20年に農商工等連携促進法が制定をされました。農業と商工関係者のコラボレーションが図られましたが、現場では商工側のリードが多くて農業側にメリットが少ないのではないかとの意見から、平成23年から農業、漁業関係者の6次産業化法が制定され、地域資源の活用や農業者の6次産業化への支援がスタートいたしました。6次産業とは、1次産業、農業生産、2次産業、加工、そして3次産業、販売を組み合わせた6次産業と呼ばれております。長崎市の農業振興の課題、今回打ち出されました6次産業に関して、どのように誘導、支援をされようとしているのか、お尋ねをいたします。  3点目、JR九州の戦略に学ぶ取り組み。  九州新幹線鹿児島ルートが3月12日に開通しました。東日本大震災が前日にありまして、記念式典もすべて行わずに新幹線がスタートしたと、先日、特別講座の中でJR九州の唐池社長が話をされておりました。しかし、ここ半年で新幹線効果と地元発信の宣伝効果で飛躍的な集客の伸びを示しております。JR九州の戦略やコンセプトへの取り組みは大いに学ぶ点があるのではないかと考えますので、以下、質問いたします。  JR九州が民営化されて24年間、鉄道事業はずっと赤字だったということがありました。関連事業への取り組みや鹿児島新幹線開通を前後して、南九州のローカル線の8種類がユニークな運行を行っております。普通の列車を次々に改造し、観光客が、人が乗りたいと思うように魅力を発信しています。先日も、熊本駅から三角駅間まで「A列車で行こう」という斬新的な発想とネーミングで運行を開始しております。鹿児島中央と指宿間を走る「指宿のたまて箱」、通称「いぶたま」は、指宿の龍宮伝説からヒントを得てネーミングされ、指宿に着いたら、列車をおりるときにゲートがあくと白い蒸気が出て浦島太郎伝説が体験できるなど、旅の楽しさを一段と引き立てております。その結果、11月現在では指宿観光の宿泊者数は前年対比170%以上のお客さんが宿泊されていると市観光課の話でありました。本市は2月以降、上海-長崎間に定期観光船が就航し、3月からは週2便の定期便が予定をされております。長崎市もJR九州の戦略に学び、新たなコンセプトやストーリーを持たせて、観光戦略など商品企画を行い、旅行関係者、またJR九州との民間協力等で工夫を重ねる取り組みが必要と考えますが、見解を求めます。  以上、本壇からの質問とし、4項目めの介護保険事業につきましては自席からの質問といたします。  また、ご回答によりましては再質問を自席から行いたいと思います。  ご清聴ありがとうございました。=(降壇)= 36 ◯議長(中村照夫君) 市長。       〔田上富久君登壇〕 37 ◯市長(田上富久君) 公明党、麻生 隆議員の質問にお答えします。  まず、1点目の森林・林業施策についての(1)長崎市森林整備計画の考え方についてお答えします。  森林は、木材生産のほか、水資源の確保、大気の浄化、土砂流出防止など、多大な公益的機能を持っております。しかしながら、林業を取り巻く情勢は、木材価格の低迷、林業生産経費の高騰による経営意欲の減退、林業従事者の高齢化、後継者不足などにより厳しい状況にあるため、維持管理が行われていない森林が増加し、森林の機能低下が懸念をされています。  このような中で、平成23年の森林法改正により、森林整備計画や森林経営計画などの森林計画制度の見直しが行われております。ご質問の森林整備計画は、市町村が5年ごとに策定する10年間を計画期間とするものであり、森林所有者が行う伐採や造林などの森林施業に関する指針などを定めるもので、適切な森林整備を目的としたマスタープランとなるものです。また、平成24年度から新たな森林整備計画がスタートすることから、長崎市でも現在、平成23年度中の策定に向けて作業を進めております。  この計画では、森林の持つ多様な機能を勘案し、水源涵養機能、山地災害防止と土壌保全機能、保健機能、木材等生産機能などの新たな6つのゾーニングを設定した上で、森林の伐採基準及び適用範囲の明示、路網計画の図面化、森林経営計画の認定基準などを定めることになります。さらに、間伐などの整備が必要な森林の所在地リストを作成するとともに、その所有者に対してその旨を通知することや間伐などを催促する勧告を行うなど、森林所有者の責務を明確化する内容も含める必要があります。  一方、長崎市の森林は、急峻な地形ややせた土壌及び造林地が小規模で点在していることから、国が進めているもうかる林業の実現は難しいと思いますが、国土の保全などの観点から適正な森林管理を進める必要があります。したがいまして、新しい森林整備計画の策定に当たっては、改正の趣旨に十分留意するとともに、長崎市の森林の実情を踏まえ、林業関係団体と調整を図りながら、森林が持つ多様な機能が発揮できるよう計画の策定に努めてまいります。  次に、2点目の農業振興についての(1)6次産業への取り組みと支援についてお答えします。  6次産業は、農林漁業者が生産、加工、流通、販売を一体化し、所得を増大するとともに、2次、3次産業と連携して地域ビジネスの展開や新たな産業を創出することによって、もうかる農林水産業を実現し、農山漁村の雇用の確保と所得の向上を目指すものです。  ことし3月には、地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律、いわゆる6次産業化法が制定をされました。長崎市の取り組みとしましては、以前から農業者が付加価値の高い農産加工品の生産施設の整備への支援を行います農産物小規模生産加工施設整備費補助金や、加工の開発研究や研修への支援を行います長崎市農業振興会制度などにより推進をしてまいりました。また、特産品の振興、販路開拓及び販路拡大を図るため、新たな特産品の開発や改良に取り組まれる農業者等に対しまして、長崎市特産品開発事業費補助金による売れる商品づくりの支援など、6次産業の実現に向けたさまざまな取り組みを行っております。  次に、関係機関の取り組みとしましては、ことし7月に九州農政局の委託により長崎県中小企業団体中央会が長崎6次産業化サポートセンターを設置しており、6次産業化プランナーを中心に農林漁業者からの相談対応や現場への派遣などの活動支援を行っております。また、長崎県においても、今年度から6次産業化支援のために各種セミナーの実施、アドバイザーの派遣、商品を磨き上げるブラッシュアップ相談会などを実施しております。  長崎市の農産物の6次産業化の現状につきましては、茂木びわの種入りゼリー、長崎ザボンやゆうこうのポン酢など、農産加工品の開発や販売に取り組んでおります。今後につきましては、議員ご指摘のとおり、さらなる農産加工品の開発や販路の開拓のための支援を進めることが大変重要ですので、関係機関との連携を一層図りながら、6次産業化に向けた支援を積極的に推進していきたいと考えております。  次に、3点目の観光施策についての(1)JR九州の戦略に学ぶ取り組みについてお答えします。  鉄道や航空機等の運輸事業者が持つ輸送能力は、観光客の誘客において重要な位置を占めており、運輸事業者と連携して宣伝や観光客誘致のキャンペーンなどを実施することは大変有効であると考えています。中でもJR九州は、鉄道事業者の強みである大量送客力を持っており、JR長崎駅も通過駅ではなく終着駅であるという観光面での強みを持っています。さらに、JR九州は、九州新幹線鹿児島ルート全線開業効果により関西や中国地方からの送客数が増加しており、先ほどお話がありました「指宿のたまて箱」や「A列車で行こう」のような話題性のある観光列車の運行等の企画力もすぐれており、ストーリー性のある先駆的な戦略を展開している企業と言えます。  これまでの長崎市関連のJR九州による送客の取り組みとしましては、毎年開催していますJR九州ウオーキングや昨年の列車で行く龍馬の旅、ブルートレインを活用したシュガーロードトレインツアーなどを行っているほか、長崎市や佐世保市などのJR大村線の沿線自治体とJR九州とで組織する大村線沿線観光活性化協議会においてホームページを立ち上げ、ツイッターやフェースブックによる情報発信や関西方面への観光宣伝隊の派遣などの事業を連携しながら実施しております。また、長崎市には、軍艦島や亀山社中記念館、稲佐山の夜景などの魅力的な観光資源が豊富にあり、また長崎市の強みとして、長崎らしい魅力をストーリー化し体験するまち歩き観光長崎さるくを実施しておりますが、今後、JR九州の取り組みを参考にさせていただきながら、これらの貴重な資源の情報発信や活用を積極的に行っていくとともに、長崎市だけではなく、長崎県内や九州北部の温泉地などとの広域観光の取り組みにつきましても展開をしていくことで、長崎市への観光客誘致を図っていきたいと考えております。  さらに、長崎-上海航路の就航によります中国人観光客の誘客増加策につきましても、JR九州との連携を視野に入れまして、今後の利便性の向上が図られるよう協議を行っていきたいと考えております。  また、議員ご提案のJR九州を含めた民間等とのプロジェクトチームの編成につきましても、今後、関係機関と十分に協議を行い、推進に向けて積極的に取り組んでいきたいと考えております。  以上、本壇からの答弁といたします。=(降壇)= 38 ◯水産農林部長(原田泰光君) ご質問の1点目、森林・林業施策についての(2)森林経営計画策定における本市の課題についてお答えいたします。  森林経営計画は、平成23年の森林法の改正により森林計画制度が変更となり、これまでの森林施業計画にかわる新たな計画として、面的なまとまりを持った集約化や路網整備などを内容とする国の補助事業の前提となる計画となっております。  これまでの国の補助制度では、森林施業を行う意思がある森林所有者すべてが補助を受けることができましたが、新しい制度では面的なまとまりを持って持続的な森林経営を実施する所有者に対する補助へと変更になりました。変更の背景には、これまでの小規模分散型の森林施業では生産性が低く、木材価格も低迷する中、森林所有者の経営意欲は低下していることから、面的なまとまりのある森林を確保することで効率的な施業を実現し、輸入材に対抗できるよう生産性を向上させる考え方によるものであります。  また、新しい補助制度では、森林施業の集約化を促すために、1カ所当たり5ヘクタール以上のまとまった施業面積を有することや5年間の計画期間内に行う施業面積及び間伐量を設定されるなど、厳しい採択基準となっております。このことから、長崎市の課題といたしましては、個人が所有する森林規模が小さいことや所有者が確認できない区域があるなど集約化が困難な状況であり、現在、森林施業をしている区域が補助対象とならなくなる可能性があります。長崎市といたしましては、実際に施業を実施する森林組合など計画策定者と連携を強化しながら、森林所有者との協議や確認などを積極的に行い、施業面積の集約化を進めるよう指導、協力をしてまいりたいと考えております。  次に、(3)10年後の木材自給率50%へ本市としての取り組みについてお答えいたします。  農林水産省におきましては、平成21年12月に森林・林業再生プランを策定、公表しております。これは、木材の安定供給体制を構築し、もうかる林業を実現するためのプランで、その中で現在の木材自給率26%を2020年までに50%以上へと引き上げることを目標としております。本目標を達成するための検討事項といたしましては、1つ目は林業経営・技術の高度化、2つ目は森林資源の活用、3つ目は制度面での改革の3つの事項が取り上げられております。長崎市といたしましては、このプランを受けて、森林整備や木材生産の効率化を図るため、高性能林業機械の導入に対する助成や作業路整備の技術向上に向けた職員育成に努めているところでございます。また、森林資源の活用に向けた取り組みといたしましては、木材利用の拡大に向けて、公共施設などへの地域産材の利用促進を行うための指針づくりを進めているところでございます。  次に、(4)公共施設、学校等への木材の利活用についてお答えいたします。  平成22年10月に、国において国産材の利用拡大のため公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律が制定され、長崎県においては平成23年4月に長崎県公共建築物等木材利用促進方針を定めております。木材にはリラックス効果があり、人に優しい心休まる素材であるとともに、その利用を推進することは、森を育て、地球温暖化の防止などにも貢献することから、長崎市においても長崎市公共建築物等木材利用促進方針及び長崎市木材利用行動計画の策定に向けて、現在、庁内に準備会を設置して協議を行っているところでございます。  その内容といたしましては、建築基準法で耐火建築物とすることが求められていない低層の公共建築物について木造化を推進することや、木造化が困難な場合には内装などの木質化を推進すること、木材を原料とした備品などの利用を促進することなどの木材利用に関する指針を定めるとともに、生産、加工、設計、施工業者間での木材の需要と供給に関する情報の共有化など、関係者相互に連携した木材の利活用を推進する取り組みを定めることとしております。作成に当たりましては、関係部局一体となった取り組みとなりますので、十分協議を行いながら作成したいと思います。  なお、長崎市の独自事業として、間伐材の有効活用や地域産材のPRなどを行うため、長崎市有林の間伐材を活用し、角材や板材などの資材を初め、ばんこいすやプランターなどの加工品を学校や自治会等の公共施設などへ提供しており、本年度からは市民からの要望を受けいこいの里において販売を開始するなど、木材の利活用に努めているところでございます。  次に、(5)森林組合の現状と今後の経営・人材育成についてお答えいたします。  まず、森林組合の概要でございますが、森林所有者の経済的地位の向上並びに森林の保全及び森林生産力の増進を図ることを目的として、森林組合法に基づき設立された森林所有者の協同組合でございます。森林の持つ公益的な機能を維持発揮させるため、特に個々の小規模森林所有者の集約化を進める上で、森林整備の担い手である森林組合の果たす役割は重要であると考えております。  森林組合の現状といたしましては、木材の価格の低迷や後継者不足などにより森林整備意欲を減退していることから森林整備の事業量が減少し、さらには森林整備事業の一部に一般競争入札が導入されたことなどにより厳しい経営状況となっております。このような中、森林組合におきましては、昭和40年代をピークに植林されたものが成熟期を迎え、間伐材の搬出を行う林産活動が主体となりつつあることから、高性能林業機械を導入し、生産コストの縮減に努めております。  また、人材育成に関しましては、未整備森林への事業拡大を図るため、林業技師や林業普及指導員などの資格を取得させ、個人有林の森林整備へのアドバイスや支援を的確に行える体制をつくり、さらに高性能林業機械のオペレーター研修にも派遣するなど、技術研修も積極的に行っております。  いずれにいたしましても、森林整備におきまして、森林組合は非常に重要な役割を持っていると思っておりますので、長崎市といたしましてもできる限りの支援を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 39 ◯上下水道局長(白石裕一君) ご質問の1点目の森林・林業施策についての(6)水源涵養の視点での新たな基金設立についてお答えをいたします。  森林には、渇水を緩和し、洪水を防止するといった水源涵養機能がございます。この機能を増進するため、他都市におきましては、水源地域における森林整備や交流事業を目的として水源涵養基金を設置しているところもございます。  一方、長崎県におきましては、平成19年度から森林環境の保全等に要する費用に充てるためのながさき森林環境税を創設し、森林整備による水源の保護にも取り組んでおります。長崎市の水道水源につきましても、神浦ダムや小ヶ倉ダム等の水源地域13カ所がながさき水源の森として認定されており、荒廃した森林の整備や台風等による被災森林の復旧整備などが行われております。長崎市に関係する水源の森緊急整備事業では、平成19年度から平成22年度までの4年間で、神浦ダム水源の森や小ヶ倉水源の森など、延べ15件、約149ヘクタールの整備が実施されております。ながさき森林環境税につきましては、課税期間が平成19年度から平成23年度までの5年間となっておりますが、長崎県におきましては今後も継続の必要性を認識されており、現在、県議会等の関係者のご意見をお聞きしながら検討されていると聞き及んでおります。  また、水源涵養基金を設置する場合は、長崎市の水源となっているダムのほとんどが治水機能をあわせ持つ多目的ダムとなっておりますので、費用負担のあり方等を含め、ダム管理者である長崎県との連携が必要であると考えております。  いずれにいたしましても、森林保護などの水源涵養は極めて重要な施策であると認識しておりますが、長期的な視野に立っての計画と相当な財源の確保が必要でございます。上下水道局といたしましては、水源涵養基金を設置した他都市の動向などを十分調査するとともに、ながさき森林環境税につきましては、先ほども申し上げましたように、長崎県では引き続き継続する方向で検討されていることから、水産農林部を初め、関係機関と連携し、水源上流の森林状況を調査し、必要な整備について長崎県へ要望するなど、積極的に取り組んでまいりますので、ご理解をいただきますようよろしくお願いをいたします。  以上でございます。 40 ◯33番(麻生 隆君) いろいろと答弁ありがとうございました。  最初に、順不同でありますけれども、JR九州の戦略について質問したいと思います。  最初に、実は市長が塾長であります長崎伝習所、自分新化講座ということで、唐池社長が来られて講演されました。大変すばらしい講演といいますか、企画、本当に市長のマニフェストからなされた企画と聞いておりますけれども、こういう長崎の視点にない、またアサヒグループホールディングスの相談役の福地さんが監修をされたということで、すばらしい企画だと思っております。まず最初に、この企画に対してお礼を申し上げたいと思っています。また、ぜひ来年度もこういうことで、このすばらしい企画をしていただいて、長崎の改革を含めた皆さんの展開ができればと思っておりますので、その点お伝えしたいと思います。  また、唐池社長、私もこの10月7日に講演を聞いた後、実は10月30日、TBSの朝7時半からですけど、「がっちりマンデー!!」というテレビ番組がありました。そこでJR九州の紹介がありましたけれども、赤字会社を本当に新しいコンセプトといいますか、企画でぐいぐいと引っ張っていかれている。また、鹿児島新幹線を、先ほど申し上げましたけれども、開通に合わせていろいろな企画をされている。そういうチャレンジの力がある、また企画力がある社長でありました。また、話の中では、博多-釜山間のビートルの就航もされたし、また東京に「うまや」という和食屋もなされたと。また、駅前の不動産関係で、今、九州での不動産はナンバーワンだというような話もされておりましたけれども、こういう唐池社長との接点が市長にあられるわけでありますけれども、再度お尋ねしたいのは、ぜひ唐池社長との交流を含めながら長崎のトップマネジメントとして何らかの形がとれるのかどうか、その点1点お尋ねしたいと思いますけど、いかがでしょうか。 41 ◯市長(田上富久君) 麻生議員の再質問にお答えいたします。  先日の10月7日の自分新化講座の唐池社長のお話は本当に有意義であったと私も思います。その中で、いろんな九州で展開されている中に、非常に知恵がたくさん集まっていて、その中身自体も長崎に参考になることがたくさんあったと思いますけれども、それ以外にも今後、今、新幹線の誘致に全力を挙げておりますけれども、こういったものが長崎に入ってくる形になったときに、1つは駅舎が変わります。それから、新幹線と長崎、あるいはJR長崎が組むことで、よりさまざまな効果が高まっていくという、人を運ぶところに宣伝をしていただいたり商品化をしていただくというのは非常に有効ですし、また先々、もしコンベンション施設ということになりますと、これも輸送というのは非常に大きな要素でして、いずれにしましても、JR九州は長崎市にとりまして非常に重要なパートナーであるというふうに考えております。これにつきましては、今後ともどういった形での連携ができるのか、個々の課題も含めてですけれども、連携をしっかり図れるように、今後ともより深く交流をしていきたいというふうに考えております。  以上です。 42 ◯33番(麻生 隆君) 鹿児島新幹線が本当に盛り上がっておりまして、その勢いを今学びながら、次の上海航路がある中で、当面、新幹線が平成28年と聞いておりますけれども、まだまだ期間があります。そういった意味では、ぜひ負けないような展開をお願いしたいと、これは要望にしておきます。  次に、林業施策についてお尋ねをしたいと思います。  国の林業政策が大きく変わったということは先ほどの部長の答弁も含めてありましたけれども、改めて今回の長崎の林業施策を見るときに、今までは小口で開発ができて伐採もできたと。補助金もついていた。補助金の割合が国、県の関係で68%あるわけでありますけれども、実際、今回の見直しによって、5ヘクタール以上の中で集積を図らなくちゃならない。そうすると、補助メニューが使えるのかということになると、今、森林組合の皆さんがいろいろ図面を見ながら実態の調査をされておりますけれども、長崎の中に5ヘクタール以上、合わせて約292林班があると聞いております。この中で、具体的に5ヘクタールの半分以上の了解をもらってそういう補助金メニューが使えるのは、なかなか数えるぐらいしかないという状況の中で、今後、経営圧迫も十分あるんじゃないかと思っています。  そこで、今、課題となります山林の地籍調査、それがなかなかできていない。それで了解が得られない。また、この了解といいますか、所有者はわかっても、それはおじいちゃんの時代でなかなか境界線がわからないと、そういう状況の中で5ヘクタールの確認がとれない、そういう状況があるわけであります。  ここでお尋ねしたいのは、旧長崎市の山林の地籍調査、今後やる予定があるのかどうか、もしこれがなければどういう対策をとられようとされているのか、お尋ねをしたいと思います。 43 ◯水産農林部長(原田泰光君) 考え方としまして、地籍調査というのは非常に膨大なお金がかかる。また、特にその1つの目的としては、適正な税金をいただくための施策でございまして、これが一番、森林という部分につきましては非常にそのあたりの効果性というのは落ちるところでございまして、優先度は大分落ちるというふうに判断をしております。そのかわり、実際、小規模の森林所有者に対しては、森林組合さんとものすごく関係が深いわけでございまして、森林組合と十分調整をしながら、また長崎市でできる、例えば、所有者の抽出とか、そういうものにつきましてはできる限り協力をしていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 44 ◯33番(麻生 隆君) 山林の地籍調査はなかなかお金がかかってできないということを言われておりますけれども、実は国土調査課、山村境界保全事業については、これは国の事業でありまして、調査の負担はないという状況が書かれてあります。ですので、またいろんな状況はあると思いますけれども、ぜひ山村境界保全事業、国で100%実施すると。ただ、この事務事業でありますけれども、地域住民の皆さんの調査、そういう周知徹底についてはお願いをしたいということもありますので、ぜひこれは研究していただいて進めてほしいと思います。  地籍の状況がわからなければ、先ほど申し上げましたように、国の新しい補助メニューは使えないわけですね。そうすると、山に手が入らない。路網も整備できない。そういうことで、長崎を取り巻く森林環境は一段と悪化をするんじゃないかという懸念がされております。  そこで今、新たな森林づくり、そのために基金はできないかという話をさせてもらいましたけれども、今、県が森林環境税として各家庭に500円、県下で3億3,400万円ほど取ってある。しかし、これが平成22年度、長崎の路網整備に使われたお金が約2,000万円ぐらいしかない。長崎、17万世帯あります。約半分でありますから、実際8,000万円近いお金が県のほうに行っているわけでありますけれども、こういった取り組みを県にも申し上げながら、市としてどうするか、先ほど市長が計画を、マスタープランをつくるんだという話がありましたけれども、これもしっかりこういう現状を見据えてつくってもらわないと、本当に森林、水源涵養、また土地の保全、そういったものができないんじゃないかと思っておりますので、県に対する取り組み、また今後のマスタープランに対するお考え方を、もう一度部長、お尋ねしたいと思いますけど、いかがでしょうか。 45 ◯水産農林部長(原田泰光君) 再質問にお答えいたします。  まず、補助事業が受けられなくなる可能性があるという部分でございますが、この件につきましては、ほとんどが小規模な森林所有者が主になるというふうに思われます。しかしながら、今まで以上に一生懸命集約化に向けて森林組合と計画策定者と一緒になってまとめていくと、努力をしていくということと、それからもう1つが、国のほうで今現在、別の補助メニューも検討をしている状況でございまして、またながさき森林環境税の活用も含めて、県と一緒になって国のほうに働きかけたいというふうに思っております。  それから、ながさき森林環境税につきましては、一番大きな問題が、やっぱり森林所有者の確認というのが非常に長崎市の場合は、特に水源の森というところは整備事業があるわけでございますが、その部分が森林所有者の確認が非常に難しくて他都市よりもおくれているという状況でございます。したがいまして、できる限り長崎市が協力をしながら所有者の確認をしていくと。そして、森林環境税をできる限り活用できるような状態にしていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 46 ◯33番(麻生 隆君) ぜひ県との協議を進めていただいて、計画に盛り込んでいただきたいと思います。  また、経営計画について、今なかなか長崎市の木材状況、これは大きな製材所がなくて、実は全部伊万里の市場に輸送で出されているということでありまして、今後の自給率を50%にする、また公共事業に、また建物に使うということでも、なかなか市場にそういう市内の木材の加工したものが出ていない。そうなると、本当に法律で公共事業で使いなさい、森林計画の中で公共事業をつくりなさいという形であっても、実際コストが合わない、また物がない、またそういう設計に網羅できない、そういう矛盾点があるわけであります。だから、ぜひこれについては県にも働きかけていただいて、どう新しい市場をつくっていくのか、新しいマネジメントをどうするかということも今からは大事ではないかと思っています。今まで全部伊万里に行っているわけでありますから、これを新しい改革で、県下で新しい市場をつくるとか、製材所をつくってまた利活用するとか、そういうのがないとなかなか川上から川中、川下の状況ができないんじゃないかと思っておりますので、ぜひご検討いただきたいと思います。
     また、先ほど利活用のプランを作成しますという話がありました。実は、公共建築物において、利活用についてはいち早く対馬市が計画を策定されております。この中に、対馬市がつくっておりますけれども、その中で大事なのは、そういう市場の問題もありますけれども、じゃ、どうして推進するのかということについては、しっかりとして市と、また農林振興関係、また木材市場関係、また林業関係、建設関係、そういった人たちが協議会を定期的に持ちながらやるんだということも森林整備の利活用の中にはうたわれております。ぜひそういったものも参考にしていただいて、今後どうするかということも、ぜひ経営計画につながってまいりますので、その点は要望としておきますので、よろしくお願いいたします。  それと、利活用についてでありますけれども、学校関係にぜひ利活用ができないのかということで、私はいろいろな形で探ってまいりました。実は、長崎市の木材加工所が農業センターの裏にありますけれども、今までばんこだとか、プランターだとか、今、議場にありますプランターもそうだと思いますけれども、そういったものもつくられてきましたけれども、ぜひ学校の中に活用できないか。実は図書館の中、今、子どもたちが多くの本を読みに行っていますけれども、同僚議員の向山議員の提案で、ことしから図書司書が18名ほど中学校に配置をされました。その中で、子どもたちの図書館の中に木材を使った、そういういろいろなテーブルだとか、書棚とか、そういったのができないのかという相談をいたしまして、実は長崎市に図書司書の中では一番有名な、全国で有名な平湯先生という方がおられます。そしてまた、図書館のいろんな整備をするのに平湯モデルという全国モデルになっているのもあります。そういったものも参考にして、ぜひ木材、長崎市の市有林があるわけですから、そういったのをタイアップして、そして環境整備班の人たちと、また木工センターの人たちと協働して、学校施設の中にそういった利活用を進めていく考えがないかどうか、お尋ねしたいと思います。 47 ◯教育長(馬場豊子君) 再質問にお答えいたします。  今、学校現場の中では非常に図書の推進に力を入れております。学校図書館の環境整備につきましても、木の持つ優しさとかぬくもり、そういうものを活用して、今、環境整備も進めております。特に本年度は光をそそぐ交付金もございまして、まず学校図書館の環境整備に木材を使った形で整備をさせていただいております。今お話がありましたように、司書の配置もさせていただいておりますが、まだまだ司書の力をつけていく意味では研修等々も今後必要になっております。そういう中では、今ご紹介がございましたように、有名な方もいらっしゃるということですので、ぜひそういう方々の知恵やお力もおかりしながら図書館の推進に努めていきたいと思っております。  以上でございます。 48 ◯33番(麻生 隆君) ぜひ皆さんと力を合わせて、なかなか今、行政の皆さんとお話すると、どうしても縦のラインで話がありますので、総合力を生かしていただいて、長崎の持っているすばらしい財産を含めて利活用しながら、次の世代を担う子どもたちにしっかり新しい流れをしてもらいたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  森林関係について一言申し上げたいと思いますけれども、先ほど市長からもありましたように、本当に長崎市としてマスタープランをどうつくるかということでありますけれども、実は先ほど申し上げましたように、ことしは国際森林年であります。その中で、先日、日本経済新聞、11月25日付の新聞で特集がありましたけれども、三井物産の青木理事の話がありました。三井物産も全国に多くの森林を所有していると。しかし、「森林保有100年の企業哲学と、これからの森づくり」という形で語っておりましたけれども、国内の林業施策、外材に押されて需要も減少してきたと。赤字に陥ってどうしようもない。山林を保有する議論にもなったんでありますと。しかし、2006年に社有林を保有する意義について、経済面だけでなく、社会的、環境的な価値を含めて総合的に検討しましたということで、今、二酸化炭素吸収、また水源涵養など、多大な公益価値を有する重要な資産だと位置づけたということで、原則長期保有し、また100年の森をつくっていこうと決めたとあります。ぜひこういった観点で、長崎市もなかなか採算性が合わない、厳しい、しかし、それをどうするかということを今回の改正に合わせて基本的なマスタープランをつくっていただきたいと思っておりますけれども、市長、このことについて一言、さっき市長ありましたけれども、お考え方はどうでしょうか、お尋ねしたいと思います。 49 ◯市長(田上富久君) 麻生議員の再質問にお答えいたします。  先ほどからさまざまな森林の状況につきまして、市だけではなくて、県も含めた少し広い視野も含めながら、森林全体というのは、ある意味では市の境、県の境がない状態で存在していますので、森林の重要性といいますか、そのことにかんがみて、いろんなやり方、連携しながらやっていったほうがいいというお話でした。確かに長崎の場合、農林水産という形で言いますけれども、林業については、あるいは森について、認識の面でほかに比べると薄いというところはあるかもしれませんし、また今回、先ほどからご指摘もあっておりますように、国も含めていろいろ方向が変わると、新しい方向に向けてというときですので、長崎市にとっても森林、非常に面積は広いという意味では重要な存在でもありますので、今回のマスタープランづくりを通じて、しっかり認識を今後広めていくことも含めて取り組んでいきたいというふうに思っております。  以上です。 50 ◯33番(麻生 隆君) ありがとうございます。トップがしっかり見据えていただいて、方向性を示すということが林業者の力強い後押しになると思います。よろしくお願いします。  続いて、介護保険事業についてお尋ねしたいと思います。  昨日、久米議員の質問で、第5期の地域包括支援システムと小規模多機能について話がありました。私は、ちょっと別の観点から話をさせていただきたいと思います。  実は、平成24年から第5期の介護保険が始まります。向こう3年間スタートするわけでありますけれども、この中で地域密着型サービス、そういった意味で、支援センターが15カ所ありますけれども、増設されると思いますけれども、どういう観点でいかれるのか、まず1点お尋ねしたいと思いますし、また今、施設待機者がふえてきている。しかし、国が示す参酌標準からいいますと、今、新たな施設整備を行うことができない。しかし、その中では小規模多機能型の整備はまだまだおくれているということでありましたけれども、この問題点、どこにこういう問題点があるのか、またどういう対策をとられて拡充をされようとしているのか、その点お尋ねしたいと思います。 51 ◯福祉部長前川栄一郎君) 質問項目の4番、介護保険事業についての(1)地域包括ケアシステムと小規模多機能型居宅介護の充実についてお答えをいたします。  地域包括ケアシステムは、高齢となり介護が必要になっても、可能な限り住みなれた地域で充実した生活を営むことができるよう、介護、予防、医療、生活支援、住まいの5つの視点でサービスを一体化して、切れ間なく提供しようとするものであります。このサービス提供のための地域ネットワークの核となるのが、先ほどお話ございました地域包括支援センターでございます。これをより地域ごとにきめ細やかな支援ができるよう、現在、15カ所に設置しておりますセンターについて、日常生活圏域などに配慮した上で増設する必要があると考えているところでございます。また、包括ケアのまちんなかラウンジの医療支援機能につきましても、長崎市医師会などとも連携を図りながら他の包括支援センターにも拡充をしていき、医療との連携をさらに進めていきたいというふうに考えております。  次に、小規模多機能型居宅介護事業所につきましては、議員ご指摘のとおり、第4期の事業計画の最終年度である今年度末までに当初の計画の約半数ほどの整備にとどまる予定でございます。これにつきましては、従前、なかなか経費的な面、収入的な面で非常に厳しい状況がございましたけれども、現時点におきましては、全国的な調査を見ましても収支の状況が好転をしてきているという状況もございます。そういった中で、さらに私どもとしても第5期事業計画では充実を図っていく必要があるというふうに考えております。  いずれにいたしましても、第5期事業計画の作成に当たりましては、国が示しております地域包括ケアシステムの構築に必要な医療との連携強化、予防の推進、高齢者向けの住宅の整備などにも十二分配慮しながら取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 52 ◯33番(麻生 隆君) 今後の介護施設関係について、新しい切り口が地域包括ケアシステムと、また小規模多機能と言われておりますけど、小規模多機能といいますのはなかなかなじみがないので、簡単に言えば、制度的には宅老所みたいなホームの人たちが入りながらできますよということで理解してもらえばいいと思いますけれども、実はこの小規模多機能に25名しか限定でできない。なおかつ採算性がとれるかということで、なかなか事業者の方が入ってこない。そして、現場では介護度も含めてですけれども、医療ニーズが拡大している。さっきまちんなかラウンジの一緒になった取り組み、医療対策と言われましたけれども、なかなか医療関係についてできない。あと1点は、24時間、365日、個別ケア、認知症ケアということで、介護スタッフに対して大変重たい負担がある、介護スタッフが集まらない、そういう状況が現場にあります。訪問介護事業もやるわけでありますけれども、実際、この報酬がなかなか少なくて離職者が多いというのが長崎の現状ではないかと思っております。  そういうことで、今後、長崎市が保険者としてどういう施策をするのかということが課題ではないかと思っているんですよ。実は、私たち議員団で10月に長岡市に行ってまいりました。ここに総合介護施設運営をやっていますこぶし園という運営体がありました。実は10月7日でしたか、長崎に来られて、こぶし園の園長さんが講演をされました。本当にすばらしいなと思っていますけれども、ここは長岡市が全体として一緒になってやってきている、そして全国のモデル事業にもなっているような状況でもありましたけれども、従業員は410名を抱えて多くの施設を持っておりました。そして、給与面について、また労働条件でありますけれども、新任の新卒者で介護福祉士を持っていれば18万1,960円から、また夜勤がつけばそのアップも優遇されているという状況。また、業務を1カ所にとどめることなく、ローテーションで展開をされているということがありました。施設のあり方もそうでありますけれども、そういう待遇面、そういったことが大変施設運営をするためにはなるのかなということの参考になりました。また、そこは小規模多機能の住居と特別養護老人ホームから分離して、サテライト型の居住施設を併設しておられました。今、小規模多機能だけ、25名をやるということになると、これは途中で病気になって入院したりとか、なかなか通所で来られない、またショートステイも人が集まらないということもありまして、小規模多機能の運営がなかなか難しい。そこで、ぜひ検討していただきたいのは、小規模多機能プラス特別養護老人ホームを含めた一部サテライト型、これは約10名ぐらい、9名から10名の状況で運営をされておりました。ぜひそういったこととあわせて、実はその隣に高齢者用の在宅支援型の住宅がありました。下はグループホーム、2階は老人専用のアパートということでありましたけれども、近場でやることによって24時間介護は全部できるということもありまして、ぜひそういうことをやってもらいたいと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、長崎は土地が高い、なかなかそういう場所がとれないということもあるかもしれませんけれども、ぜひ長崎モデルをどうつくるか、このことが課題ではないかと思っておるんです。  それで、きょうは最後に住宅のあり方についてもお尋ねしたいと思います。  この10月から高齢者住まい法が改正されました。サービスつき高齢者向け住宅がありましたけれども、今後、高齢者向けの住宅施策、こういったものについて、介護者の状況の中で問い合わせというか、申し出があっているかもしれませんけれども、介護事業所と検討して、ぜひ長崎方式で住まいを確保すると、そういったことができないのか、お尋ねしたいと思いますけど、いかがでしょうか。 53 ◯建築部長(御所健剛君) 長崎市でも10月20日から登録の受け付けを開始したわけですけれども、現在、事前の相談ということで10件程度が寄せられております。しかしながら、長崎市内でどの程度の需要があるかということは、まだ始まったばっかりですので、把握ができていない状況でございますが、単身高齢者、あるいはご夫婦のみという世帯がふえているという中におきましては、住みなれた地域で安心して住み続けられるというのが大きな住宅政策の課題だというふうには思ってございます。そういった中で、サービスつき高齢者向けの住宅というものも新しい高齢者の住まい方の1つと、選択肢の1つとして、建設局、それとあと福祉部局と連携をして、その制度の普及とかに取り組んでいきたいというふうに思ってございます。  以上でございます。 54 ◯33番(麻生 隆君) なかなか高齢者の年金暮らし、なおかつ片一方が亡くなって遺族年金でしか生活できない、そういう単身のご家族がおられますので、どう見守っていくのか、またそういった意味では介護のあり方と住宅、住まいを、安心して住み続ける、そういった状況をつくっていくのが安心で住みよいまちと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。  以上で終わります。 55 ◯議長(中村照夫君) 休憩いたします。  午後は1時から再開いたします。           =休憩 正    午=           ───────────           =再開 午後1時0分= 56 ◯副議長(毎熊政直君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。  4番堤 勝彦議員。       〔堤 勝彦君登壇〕 57 ◯4番(堤 勝彦君) いつもにこやかがトレードマーク、堤 勝彦と申します。通告に従い質問させていただきますので、市長並びに理事者の皆様、市民の皆様が笑顔になれるようなご回答をお願いします。  1.観光行政について。産業をテーマとした観光振興。  長崎の観光といえば、稲佐山、グラバー園、天主堂などさまざまな観光資源があり、たくさんの方々が長崎を訪れてくださっています。そして、今では軍艦島や、最近、観光用トロッコが運行し始めました池島炭鉱跡などなど、昔は観光とは縁がなかったと思われたところにも光が当たり始めています。  そのような観点から長崎を振り返りますと、開港とともに発展してきた長崎のまちには他都市にも負けずと劣らない産業都市としての魅力にあふれていることに気づきます。  長崎は開国後、日本の近代化を推進した炭鉱や造船、水産などの産業が発展し、造船から派生した環境や新エネルギー関連の技術は、今や世界トップクラスの技術力を誇っています。残念ながら魚市場は郊外へ移転し、東京の築地市場をめぐるようなツアーが組めなくなったのは非常に残念ですが、世界屈指の歴史と技術を誇る三菱重工長崎造船所が稼働しており、これはまさしく長崎の誇りです。  また、日本の近代化を支えた造船所を観光に生かさない手はないと、経済団体と市、県、長崎大でつくる長崎都市経営戦略推進会議が昨秋から具体策を検討し、去る11月11日に三菱重工長崎造船所を見学する観光ツアーを実施したところ、非常に好評でありました。長崎国際観光コンベンション協会としても、産業観光を長崎観光の1つとして定着させ、定期開催を検討したいとしており、本市の経済効果が大きい宿泊観光客の増加に供するような今回の試みは、長崎市が今後推進すべき重要なテーマであると考えているところです。  もちろん長崎造船所さんにおかれましても、三菱資料館を開放されるなど、見学者の受け入れに対しまして積極的な対応をいただいているところです。工場見学にはまず企業側の理解と安全な見学コースの確保などの問題や企業機密に対する問題などもあろうかと思いますので、長崎市としてもできる限りの協力をしながら、長崎の経済を支える原動力として市民はもちろんのこと教育支援として活用も視野に入れた取り組みが望まれることは言うまでもありません。  先日、市長が松ヶ枝公園のクリスマスツリーの点灯式においでになったとき、ないものねだりをするよりも、あるもの探しをいたしましょうという言葉をいただきました。宝物は私らの周りにまだまだたくさん眠っているのではないでしょうか。  そこで、お尋ねします。長崎の観光の取り組みの中で、近年非常に注目を集めている産業をテーマとした取り組みについてどのように考えておられるのか、お尋ねいたします。  (2)ライトアップによる工場夜景の創出及び夜景観光クルーズの実施。  夜景は、夜になればだれもが無料で楽しめる夜間景観ですが、夜景のきれいなレストラン、夜景が見事な高層マンションなど、夜景が楽しめるほうが高額となるケースが多くなってきています。また、テレビや雑誌でも夜景特集が組まれることがふえ、その結果、人々はさまざまな夜景に出会い、私は○○の夜景が好きとか、僕は○○展望台からの大パノラマが好きなどというように、みずから好きな夜景を手に入れるため、少し高くてもみずからが納得できる夜景を求めるようになってきています。このように夜景がまちの景観の付加価値として非常に注目を浴びる中、夜景の景観資源として工場夜景の創出の取り組みが盛んに行われております。  神奈川県の川崎市の観光といえば、今も昔も川崎大師ですが、一方、世界先端技術の集積する工業地帯となっています。かつて川崎市は大気汚染などの問題がございましたが、その経験から学んだエコ技術やリサイクル技術は今や世界への商品となっています。その川崎市が観光資源として工場夜景に着目し、案内ガイドである工場夜景ナビゲーターを養成し、屋形船を使った工場夜景ジャングルクルーズや、工場夜景バスツアーをスタートさせたところ、工場夜景ツアーに参加した人たちからは、今まで見たことない光景に宇宙ステーションのようだったと感激に浸ったり、アニメの世界に入った感覚に酔う人や、かつて工場で働いていた時代を思い浮かべ感慨にふける人など、見る人ごとさまざまな受け取り方をしており、ほとんどの人から元気づけられた、エネルギーをもらったと大変好評を得ているということです。さらに、その盛況ぶりは地方へも波及して、室蘭市や三重県四日市市では工場夜景クルージングが始まり、北九州市でも工場夜景バスツアーが始まる予定だと聞いております。  ライトアップ等による観光振興につきましては、本年2月議会におきましても板坂議員から提案があり、所管の部長からも前向きな答弁がございましたので、さらに前に進めればという思いから、今回はその後の具体的な取り組みの内容も含めて質問をしております。  以上を踏まえ、三菱重工長崎造船所等をライトアップし、工場夜景を創出するとともに、その夜間景観をクルーズ船で楽しませるという観光施策の実現に向けての市の考えをお聞かせください。  (3)視点場として鍋冠山の環境整備。  観光行政についてとして、これまで1、2と質問してきましたように、三菱重工長崎造船所を眺めることができる鍋冠山の展望台、ここは夜景スポットとしても有名でありますが、昼間の景観も見事なところであります。また、南山手の丘の上にあることからも、グラバー園と一体的な活用ができたら、もっと脚光を浴びるのではないかと考えます。  しかしながら、現時点ではグラバー園からこの展望台が見えません。展望台が見えることにより、グラバー園を訪れる人は上ってみたいとか、きっと眺めがいいのだろうと思うものです。この鍋冠山の展望台があります公園は、関係者の努力によりまして、整備もばっちりしていただき大変ありがたいのですが、肝心の展望台だけは昔のままであります。上海航路も行き交うようになり、年間何十隻もの大型クルー船が女神大橋をくぐって長崎へ入港する際の視点場として、また大概の造船所などの視点場として鍋冠山は最適地であることから、もう少しインパクトある展望台が望ましいと思いますが、市長はどのように考えておられるのか、お答えください。  2.築町市場の活用について。  昨年の龍馬伝を背景にして、私も長崎と高知の縁の深さを改めて再認識したわけですが、高知といえば、まちの至るところで曜日ごとにいろんな通りで街路市が開かれていて、とても活気にあふれたにぎわいを見せております。  また、曜日ごとの街路市、日曜市が開かれる通りの近くには、同じ土佐藩に仕えていた家老の名前にちなんだひろめ市場が開設されています。機会を得て、私もひろめ市場を見学してきたのですが、ひろめ市場の中には、お城の下広場、龍馬通りなど7つのブロックが設けられ、鮮魚店、精肉店はもちろんのこと、雑貨、洋服、飲食店など非常に個性的なお店がたくさん集まっていて、まさに高知の文化や歴史を、そして、暮らしを広める役割を担っています。市場内の至るところにテーブルといすが並べられていて、立ち寄った人がそれぞれに自分の好きなもの、好きなお店で買ってきて、持ち寄って食べて、食事の後に食器をまとめておけば市場内のスタッフがすべて回収するというシステムは、食器の共同管理など屋台村のイメージであり、食べる、買う、見る、遊ぶと、楽しみ方は無限大です。このように自分に合わせた楽しみ方ができるひろめ市場は、地元の方からはもちろん、観光客の人々も大変支持されていてすばらしいにぎわいを見せておりました。  私も昨年におきまして、公共施設利活用特別委員会のメンバーとして、市民にとって有効な今後の公共施設のあり方や、利活用のための諸方策についての検討を行った際、公共施設の利活用に当たっては利用者の推移を分析しながら、より有効な活用について随時検討すべきであることを報告させていただいたところであり、ひろめ市場での取り組みは本市としてもぜひとも参考にすべき事例だと考えた次第であります。  以上を踏まえまして、築町市場をさらに活性化するため、空き店舗を含めた活用のお考えについてお伺いをいたします。  3.交通対策について。交通に関するお問い合わせ窓口の設置。  私たち車を運転する者は、交通ルールを守り、お互いに譲り合いながら走ることで事故を起こさないように努めています。その運転中、あれっ、この道路の表示の矢印、こっち向きだったら走りやすいのに、このセンターラインをあと50センチ右に引いてもらったら片側2車線になるのにとか、この車線に色をつけて高速道路へ誘導してもらえば迷わずに済むのになどなど、ほんの少しのことで交通事故や交通混雑が回避できる道が市内にも多々あるのではないでしょうか。  このほか、道路の状況を知りたいと思っても、高速道路や国道、県道、市道ごとに管理はそれぞれですし、交通規制にしても道路管理者だったり警察だったりして、一体だれに尋ねればいいのか。特に一般の方は途方に暮れることが多かったのではないでしょうか。市内各地の観光地やランドマークへの観光客を誘導するための誘導板やサイン、バリアフリー情報についても、またしかりだと考えているところです。  そこで市民の声や観光客の皆様の声を最も間近に聞く市役所として、市民はもちろんのこと、ドライバーや観光客などの率直な意見や要望を取り入れて実行につなげていけるような窓口を設置していただければ、これらの疑問や要望に対する解決が速やかに図られるとともに、道路交通の円滑化が図られ、安全・安心な交通環境の整備が促進されるものと考えますが、市長のご見解をお伺いいたします。  最後に、観光シーズン時の対応。  グラバー園や大浦天主堂など観光施設が集積する大浦地区周辺では、観光シーズンや水辺の森公園でイベントが開かれるときなどに観光客を初め多くの方にお越しいただき、大きなにぎわいを見せており、大変うれしいことだと思っております。  長崎のすばらしさ、歴史、食、そして、おもてなしの心を存分に味わっていただき、お帰りになっているものと思いますが、これからも観光客がふえ、交流人口の増加につながるよう、私らも頑張っていきたいと思っております。  そんなにぎわいを見せている中で改めて気づかされることは、観光客の多くがマイカー利用だということです。大浦地区に他県ナンバーの車が右往左往していることから気づくのですが、マイカーでいらっしゃる観光客の受け皿として、市営駐車場や県営駐車場が整備をされていますけれども、観光シーズン時にはやはり駐車場の不足により交通混雑が生じているように感じています。  このようなとき、周辺にお住まいの方が自動車で移動しようとしても、この交通混雑に巻き込まれ、目的地まで移動するのにふだんの2倍、3倍と時間がかかることなど、日常の生活に支障を来している状況も見受けられています。長崎市としても交通混雑が予想される場合には万全の対策を講じていると思いますが、特に多くの観光客が訪れるゴールデンウイーク期間中にはどのような交通対策を講じているのか、お示しください。  以上、本壇からの質問を終わらせていただきます。答弁によっては自席から再質問をさせていただきます。ありがとうございました。=(降壇)= 58 ◯副議長(毎熊政直君) 市長。       〔田上富久君登壇〕 59 ◯市長(田上富久君) 明政・自由クラブ、堤 勝彦議員の質問にお答えします。  まず、1点目の観光行政についての(1)産業をテーマとした観光振興についてお答えします。  最近は議員ご指摘のとおり、産業をテーマとした観光が全国的に注目をされております。産業観光は物づくりの現場を直接見ることによって、おもしろさを肌で感じたり、近代化を支えた産業のあかしを見詰め直すことができるなど、学びや体験ができることが大きな特徴です。  長崎市には軍艦島を初めとした炭鉱産業遺産、三菱重工長崎造船所など、他都市には類を見ない魅力的な産業観光の素材があります。中でも軍艦島につきましては、ことし10月に上陸者数の累計が20万人を突破するなど、多くの人の関心を呼んでいるところです。また、ことし11月18日には「軍艦島と近代化産業遺産」と題した記念講演会を行い、歴史的、文化的な価値を紹介しましたが、その講演会の中で、長崎大学工学部の松田教授が軍艦島の施設を立体映像で再現する技術を発表するなど、学術的な研究もあわせて進められております。  池島炭鉱につきましては、平成15年から修学旅行生、平成20年からは一般見学者の見学受け入れを開始しておりますが、本年はトロッコ人車や安全対策などの施設整備を行い、10月末に「ステップUP池島まつり」が開催され、多くの皆様に炭鉱の島、池島のPRができました。また、11月中旬からは今回整備したトロッコ人車を使った池島炭鉱坑道跡探検ツアーを実施しております。そのほか、ことし11月11日に実施しました三菱重工長崎造船所香焼工場や小菅修船場跡の工場見学には定員50名を上回る応募があっており、人気の高さがうかがえます。  今後はこのような取り組みをさらに進めるとともに、一般企業の工場見学の拡充を図り、産業をテーマとした観光振興を発展させたいと考えています。  次に、1点目の(2)ライトアップによる工場夜景の創出及び夜景観光クルーズの実施についてお答えします。  工場夜景クルーズとは4大工業地帯の1つである京浜工業地帯などの工場エリアの夜景を船上から見学するツアーのことで、石油コンビナートといった迫力ある工場や倉庫群など、非日常的で幻想的な景観を楽しめることもあって、人気のスポットとして全国的に注目を浴びています。  現在、横浜市、川崎市や四日市市などの海岸沿いの工業地帯で食事やガイドつきなど、付加価値のある夜景クルーズを実施しております。長崎市におきましても、立神地区、香焼地区の三菱長崎造船所のドックや工場建物、大型クレーンなどが港に建ち並んでいることから、議員ご指摘のように、このような施設のライトアップと合わせ、長崎の1,000万ドルの夜景を観賞する夜景クルーズは滞在型観光を推進する上で大変魅力的なものになるものと思われます。しかしながら、長崎港の工業地帯をライトアップするためには、民間企業の協力を取りつけた上で、ライトのデザイン、設置、維持管理などの協議や調整、またクルーズを実施する民間船会社の参画も必要になるなど、多くのクリアすべき課題があります。したがいまして、今後、民間事業者との協議を十分に行い、その可能性について調査を行っていきたいと考えております。  以上、本壇からの答弁といたします。=(降壇)= 60 ◯土木部長(本田 潔君) 1.観光行政についての(3)視点場としての鍋冠山の環境整備について、お答えいたします。  鍋冠山公園は、グラバー園を初めとして多くの観光施設を含む南山手地区に隣接し、長崎港を望む良好な眺望を有する公園であり、多くの観光客に訪れていただきたい場所でございます。このようなことから、観光客を誘導するため、グラバー園第2ゲートから鍋冠山公園に至る道路に案内板を設置するとともに、市道の路面舗装の整備や街路等の設置を行っております。また、平成12年度から平成16年度にかけまして、公園内の園路や駐車場、トイレの整備、展望台の外壁の塗装を行うなど、公園全体の整備は完了をしております。  したがいまして、現在のところ、展望台をリニューアルする予定はございません。  以上でございます。 61 ◯商工部長(高比良 実君) ご質問の2点目、築町市場の活用についてお答えいたします。  築町市場は大正13年10月、生鮮食料品と日用品を安定的に供給する公設市場として設置したもので、現在、長崎つきまち株式会社が平成10年9月に開設したメルカつきまちの地下1階、約1,400平方メートルに入居いたしております。今日まで鮮魚店や精肉店など、生鮮3品の小売業を初めとした食料品の小売店が集積した市場として市民の皆様に親しまれています。  しかしながら、入居当初は40店舗が出店しておりましたが、大型店舗の進出やライフスタイルの変化など商業を取り巻く環境の変化により、現在では27店舗に減少いたしております。  ただいま堤議員から高知市の通称ひろめ屋敷と呼ばれている地区にございますひろめ市場についてご紹介をいただきました。このひろめ市場は、新しい観光スポットとして高知の衣食住、文化や人情などを広めるを基本コンセプトとして平成10年10月に民間の施設として開設されたものであります。3,000平方メートルを超える延べ床面積には和洋中さまざまな飲食店が約40店舗、お土産物屋や洋服屋など物販店が約20店舗混在する大きな屋台村のような施設で、平日には約8,000人から1万2,000人が、休日となると約3万人から5万人が来店する人気スポットであるとお聞きしております。このように民間主体のひろめ市場と築町市場とでは、目的や規模などが異なりますが、ひろめ市場を初め、その他のにぎわいのある市場も参考にさせていただきながら、築町の市場協同組合と協議し、今後の事業展開の方向性を探ってまいりたいと考えています。  また、築町市場ではご承知のとおり、現在、お好みの具材によって自分だけのオリジナルのどんぶりをつくる市場丼の企画に、毎回多数のお客様にご参加をいただいております。中にはインターネットや交流サイトなどにより評判を知ったお客様が県外からもお見えいただくこともあると伺っております。今後、このような取り組みが広く周知されていくことにより、多くの皆様に築町市場に親しんでいただけるものと期待をいたしております。  このことも踏まえ、築町市場のにぎわいの創出のため、築町市場の皆様と協議を重ね、ひろめ市場などの先進的な事例にも学びながら、さらなる活性化に取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 62 ◯都市計画部長(林 一彦君) ご質問の3.交通対策について、(1)交通に関する問い合わせ窓口の設置についてお答えいたします。  交通という分野に関しましては、道路管理や公共交通に関すること、また交通安全に至るまで広範囲に及び、さらにその所管は内容によって交通管理者である警察、バスや路面電車などの交通事業者、道路管理者である国、県、市と分かれることになります。このような中、交通に関する窓口として、市民の方などからのご要望やご意見などは、都市計画部交通企画課がお受けをいたしております。お受けしたご要望等につきましては、国道、県道や公共交通に関するものは都市計画部で、市道に関連するものは土木部へ引き継ぎ、所管同士の連携を図りつつ、長崎市が所管するものについてはそれぞれ担当部により対応し、長崎市の所管外のものについては警察や国・県へ働きかけを行うなど、逐次対応しているところでございます。  今後、交通に関する市民の方などからのお問い合わせに関しましては、関係部局間で連携し、迅速かつ丁寧な対応に努めてまいります。  次に、(2)観光シーズン時の対応についてお答えいたします。  大浦地区周辺には松が枝から常盤地区にかけまして、市営駐車場が2カ所、県営駐車場が3カ所、台数にしますと普通車524台、バス55台が駐車できる容量を確保し、マイカーでお越しの市民や観光客の駐車需要に対応しているものと判断をいたしております。このような中、例年、ゴールデンウイークなどの観光シーズンには多くの観光客にお越しいただいており、特にグラバー園や大浦天主堂などの観光施設が集積する大浦地区では大変なにぎわいを見せている状況でございます。  しかしながら、この観光客の多くがマイカー利用者であることから、ゴールデンウイーク期間中には駐車場不足から交通渋滞が発生し、観光客のみならず一般市民の方々の日常生活にも影響を及ぼすことも懸念されます。  そこで、毎年、県、市、各警察署などの関係機関でゴールデンウイーク交通対策実行委員会を組織し、誘導看板の設置、駐車場などへの警備員や職員の配置、臨時駐車場の確保などの対策を講じ、交通渋滞等を発生させないための取り組みを実施してきております。その結果、市営松が枝町駐車場周辺での混雑が見受けられることもございますが、ここ数年、幹線道路である一般国道499号において交通渋滞が生じるまでには至っていない状況でございます。  いずれにいたしましても、大浦地区は観光施設が集積し、多くの観光客が訪れる場所でありますので、駐車場不足による交通渋滞等は地域住民の皆様の日常生活に支障となることはもちろんのこと、観光客にとりましても長崎に対するイメージ低下につながることになりかねません。そのためゴールデンウイークなどの観光シーズンやイベント時には引き続き警察などの関係機関と連携を図りながら、交通渋滞等を発生させないよう臨時駐車場の確保も含め、ハード、ソフト両面からの対策を講じてまいりたいと考えております。  以上でございます。 63 ◯4番(堤 勝彦君) 一通りのご答弁をいただきました。もう少しお聞きしたいことがありますので、このまま続けさせていただきたいと思いますが、順番が多少ずれますが、申しわけございません。
     まず最初に、ライトアップによる工場夜景の件ですが、今ご回答いただきましてね、可能性については調査を行ってまいりますということでお話をいただきました。私は夜景観光というのは、今、長崎ではロープウエーも新しくなりまして、本当に夜景に力を入れていることがよくわかると思います。市民の方々も同じ認識だと思います。その中で稲佐山に上って見てみますと、すり鉢状ですから光がどんどん上がっていっているんですね。それがまた県外から来たお客さんとかにも受けていて、長崎の夜景は大変きれいだということを言われていると思います。  がしかし、今から10年、20年とときがたつにつれて、高台の家が少し減ってくるんじゃないかという心配も少ししております。また、函館のほうの夜景は日本一と言われておりますが、あそこの問題はふもとが暗いとかよく言われているんですね。あそこは扇型に広がった夜景がとにかくきれいなんですが、ふもとが暗いということで、ふもとの光を何とかしようということを問題にして夜景観光をやっているそうです。  そういうことから、長崎も高台の光が将来消えていき、そして、ふもとも電気をつけないじゃ、どうかなと思いまして、工場をライトアップすることを思いついたんでありますね。また、他都市では、先ほど本壇で言いましたように、工場夜景がかなり人気だということを言いました。  板坂先輩も以前、この議会で少し言われたときに、多分そういうことも心配しながら言われたんじゃないかと思います。そのときに、部長は前向きな回答があったような気が私はしております。そこで、これから調査を行っていきますとか、企業のほうと十分協議を行いますとおっしゃいましたが、板坂先輩がおっしゃったときから、例えば三菱の方と何回お会いしたとか、そういうことはお答えできますでしょうか、質問いたします。 64 ◯文化観光部長(池田尚己君) 再質問にお答えいたします。  港のほうのライトアップといいますか、造船所のライトアップについてのご質問だと思いますけれども、我々としても、今後、夜景を創出していくためには本当に必要な施設だというふうに考えております。前の答弁でもできるだけ協議をしたいということで、何回か三菱造船所とはお話はさせていただいているところでございます。  以上でございます。 65 ◯4番(堤 勝彦君) 何回か。何回と数字が出ないのが非常に残念なんですが、そんなもんだと私は思うんですね。よく私も今まで一般質問を何度かさせていただきました。その中で、検討してまいりますとか、協議してまいりますとか言うんですけど、なかなかその答えが次につながらないのが多いような気がしておるところが正直なところです。多分、いま少しにっこりされている方はわかっていると思うんですがね。ですから、やっぱりそういうふうにやるんだという気持ちがあったら、少し動きがあっていいんじゃないかと思うんですね。  ライトアップによって観光のお客さんがどんどん来て、長崎にお金を落としてくれると思ったら、私はやっぱり企業の方もわかってくれると思うんですね。特に市民クラブの皆さんはいっぱいいらっしゃいますので、応援してくださいますので、ぜひこの三菱重工さん初め企業の皆さんにライトアップのお話を持ちかけていただけると思っております。お願いします。  そこのライトアップでひとつ要望なんですけど、これは工場じゃございません。旧英国領事館、今改修工事に入っておりますね。しかしながら、2年ほど調査するということだったと私は記憶にあるんですが、その2年間調査するということは現状のまま残っていると思うんですね。じゃ、ライトアップはそのままされているんだろうと思いますが、部長ご存じですかね。国道側とオランダ通り側、あの建物は2つに挟まれております。その裏というか、オランダ通り側のほうはライトアップがないんです。外灯がたまたまあって、辛うじて光っているんですが、観光客、観光のお客さんの歩いて通る方の多くは、どちらかというとそっちを通るんです。そうしますと、そこで写真を撮りたいんだけど、写真も撮れない。そういうことはどうかなと思いますので、ぜひ裏側のライトアップもぜひ考えていただければと思っております。いや、これは要望で、工場のライトアップだったので、なかなか言えずにおりまして、思いのことをちょっと話しただけでございますので、よろしく願いします。  次は、3番の視点場としての鍋冠山の件なんですが、展望台のリニューアルは予定していないと言われて、部長、非常に残念でございます。あそこは本当に平成十六、七年でしたかね、きれいになって、それで終わったのかなと私は思っていたんですが、あそこはやっぱり部長、グラバー園からごらんになったことはありますか。本当見えんと。単なる山というか、丘なんですよね。そこに先ほど部長の答弁の中で案内板やカラー舗装、確かになさっていますよ。案内板はちょっと小さ目なんですけどね。ありますが、展望所が見えるのと見えないのでは多分、人が行きたいなと思うのは見えるほうだと思うんですね。これは絶対問題だと私は思うんです。鍋冠山も観光資源の1つととらえるなら、やっぱり見せたほうがいいと思うんですね。  以前、以前て何年前でしたかね、世界遺産推進特別委員会に私が所属しとったころ、天草の富岡港ですかね。富岡港に船で渡りました。そのとき港に着きましたら、丘の上に富岡城が見えたんです。それはすばらしい、下から見てもすばらしく、やっぱり行ってみたいなということで行かせていただきました。そしたらやっぱり眺めはきれいなんですね。幸い車でも途中まで行けて、高台で鍋冠山ぐらいの高さがあったんですかね。高さはあったんですが、車で行けたもんですから行かせてもらって、眺めが本当によく、あれがすごく頭に入っておりまして、鍋冠山もこんなのできたらいいなということから今回質問したところであります。  そこで、リニューアルはできないということでしたら、以前、展望所が見えていたんですよ。丸いのがですね。最近見えないということは樹木が伸びてきたんだろうと思います。ですから、あの樹木は剪定というんですかね、風致地区でいろいろ問題はあろうかと思うんですが、あれはカットはできるんですよね。以前していたから私はできると思って聞くんですが、その辺、剪定のほうはいかがお考えでしょうか。 66 ◯土木部長(本田 潔君) 再質問にお答えいたします。  展望台につきましては設置されてから相当年数たっておりまして、私どもといたしましても中長期的な課題だというふうには認識をしております。  樹木の剪定につきましては、過去にも行っておりますので、今後、ご意見をお聞きしながら対応してまいります。  以上でございます。 67 ◯4番(堤 勝彦君) 今のは切ってくださるということでいいんでしょうかね。ありがとうございます。これで長崎の皆さんも大変喜ぶんじゃないかと思いますし、鍋冠山に来るお客さんの数もどんどんふえるんじゃないかと思っております。ありがとうございます。  リニューアルできないということで、また、すみません、少しひっかかってお尋ねします。  先日、学童まつりが稲佐山でありました。こども部長と一緒だったと思うんですが。それで先輩議員さんたちとも一緒にお邪魔しまして、学童まつりの開会式の式典が終わりまして、お祭りになったんです。とにかくにぎわって、子どもたちもにぎやかに楽しんでいました。しかし、私はまた次の用事がありましたので早目に帰らせていただこうと思ったんですが、駐車場、ステージから駐車場は少し上りですよね。駐車場に上った広場から右手を見ましたら、稲佐山の展望所とテレビ塔が4つですかね、あります。そして、右手を見ましたら、小高い丘の上に展望所があった。あるんですね。あったというか、あるのは知っていたんですけど、しかし、私は初めて行きまして、1人だったから時間が少しあったので上まで歩いて三、四分でしたかね、行きました。やっぱりそこからでも眺めもいいんですね。  そこで気づいたんですが、あそこは車いすの方も上れるんです。バリアフリーですね。スロープがありまして、その上までも車で何とか行けそうな坂もありました。私は歩道を歩いて上ったんですけど。そのことを頭に入れて私は下ってきたんですね。そうしますと、鍋冠山のことをまたふと頭に入れましたら、平成16年に整備が終わったとき、あそこは車いすの方も行けるようにスロープをつけてくださって本当にきれいになったんですね。しかしながら、車いすを押していきますよね。展望台まで着いたら、そこからは上れないんですよ。じゃ、展望台に上らず見ろうかと思ったら港は何にも見えない状態が今なんですね。  そうしますと、樹木を剪定してもらった後でも、また何年かたちますと伸びます。そう考えますと、またずっと繰り返しになるのかなと心配しておりますので、やっぱり展望台のリニューアルをまたさらに計画したらいいんじゃないかと私は思っております。  きのう、隣の筒井議員からも、そしてまた、毎熊副議長も以前から平和を願う女神像の建設ということで再三訴えておられます。私もあったらいいなと本当に思っているんですね。そう考えますと、この鍋冠山にあってもいいんじゃなかろうかと私は思うんですね。ですから、整備は終わったと言いますが、今からまたさらに考えてはどうかなと私は思います。  そこで、女神像も頭に入れた展望台、バリアフリー、スロープをつけた展望台の計画を考えるお気持ちはありませんでしょうか。市長、お答えいただければ大変ありがたいなと思います。 68 ◯市長(田上富久君) 堤議員の再質問にお答えいたします。  鍋冠山の先ほどから説明いただいておりますように、幾つかの長崎の主な代表的な視点場の中でも人気がある視点場の1つで、特に一目で長崎の市街地のライトが見られる、あるいは長崎の市街地の様子が見られるという意味では、また稲佐山と違った魅力がある場所であるというふうに思います。先ほど風頭の公園などにつきましても、昨年、龍馬伝を契機にということもあるんですけれども、バリアフリーの形をとって、なるべくそういった方も行けるようにということで工夫を。これは別に展望台に限らず、少しずつそういったさるくコースの整備ですとかいうふうに努めていっておりますので、そういった全市的な流れの中でバリアフリー化を進めていく中で、鍋冠山をあの時点でどういうふうにするのかということについても検討していきたいというふうに思っています。  鍋冠山の生かし方については、確かにまだ十分であるというところまではいっていないとは思いますけれども、なかなか場所的に非常に難しい部分があって、これまでも再々検討されながら、なかなか進まない中で、平成16年度に一定の整備をしたという経過がございます。経年劣化の問題もありますので、また今後、いろいろ手を入れていく時期もあると思いますので、そういったことも含めて検討させていただきたいと思います。 69 ◯4番(堤 勝彦君) 市長、期待しております。今、その展望台については、きょう言ってあしたとはまず無理だと思いますが、市長に以前、私は、二、三年前ですかね。グラバー園の第2ゲートから鍋冠山に道路なんかはできないんでしょうかみたいなことを少し聞いたことがありまして、やっぱり勾配の関係とかなんかでちょっと無理だ、難しいということを聞きました。  しかしながら、ちょうど今の大浦小学校の上から第2ゲートまで道路もできまして、それがその当時はできていませんでしたが、それができたらタクシーで鍋冠山は上れますよという話を聞きましたが、本当に今は現実になりまして、私らもいろんな町内行事でそこを通らせていただきまして大変ありがたいんですが、やはり鍋冠山をアピールするなら、市長がそのころタクシーで行かれるとですよとおっしゃいました。タクシーベイとかあってもよかろうとじゃなかろうかと思っているんです。グラバー園の出口に1台か2台の車を置けるかなぐらいのスペースが多少ありますので、そういうところなんかは今すぐでもできるんじゃないかと私は思うんですね。  そうやってないものねだりじゃないですけど、ありますから、そういうことはタクシーベイをつくるとか、またもしくは第2ゲートから入りますと、先ほど部長が剪定してくれたら展望所が見えますから、行ってみたいなと思うんですけど、そうしましたらグラバー園に入場しました。しかし、1回出たら、また入場券を買わんばということになることがありますので、再入場券とかつくってあげたり、グラバー園の入場と同時に鍋冠山の剪定もがんがんするとかされてタクシーにも乗っていただく。そしたら、多少お客さんはお金かかりますけど、タクシーで行っていただくと、そしたらもっと魅力発信になるんじゃないかと思います。そういう面で、今の第2ゲートにタクシーベイを設ける。もしくはグラバー園の出口側、ここは少し広いですので、そこにタクシーベイを設けて、鍋冠山行きタクシーとかそういうような表示を立ててやる。このことで、もっともっと魅力アップできるんじゃないかと思いますけど、そういうタクシーベイについて何かお考えはありませんでしょうか。 70 ◯文化観光部長(池田尚己君) 再質問にお答えします。  グラバー園の第2ゲート、あるいは第1ゲートのほうに駐車場をどうかというご提案でございます。確かに鍋冠山というのは全く違った視点場で、非常に観光客にも市民にも人気を博しておりますので、そういう考え方はあろうかと思いますので、その辺、ご提案をきょう初めてお聞きしましたので、十分検討させていただきたいというふうに思います。  以上でございます。 71 ◯4番(堤 勝彦君) ぜひ研究なさってください。私は素人でタクシーベイやら何やら言っておりますけど、多分一、二台ぐらいは置けるそうですし、地元にはタクシー会社も何社かありますので、交代でお客さんが電話してきてもらうとか、いろんなことでできると思いますので、そういう点、せっかくできた道路もありますから、鍋冠山の魅力発信ということをお願いしたいと思います。  そこで部長、すぐできることがもう1つあるんですね。私は大浦地区におりまして、しょっちゅうあの辺をうろうろしております。その中で観光のお客さんから、グラバー園はどちらですかとか尋ねられます。ですから、大浦天主堂側の入り口と第2ゲートとどちらもお教えいたします。たまには送ってあげたり、世話好きというのか何か、そういうのが好きで送っているんですが、その場合、グラバースカイロードの斜行エレベーターを利用するんですね。皆さんやっぱり喜びますよ。まずは小さな穴が5つぐらいありますかね。少しずつ上に上がっていって、上がり切ったところでも長崎港を一望できて、あそこも眺めもよくて皆さん喜んでおります。  しかしながら、案内せずに斜行エレベーターを私が乗っているとき、何度かありました。観光のお客さんだろうと思う方が何階で降りたらいいのかなと。グラバー園に行くには何階でおりるかわからないです、あそこは5階建てなんですね。斜めに5階ありまして、悩んでいるようだったら5階ですよと教えてあげますけど、わからない人は2階やろうが3階やら押すんですね。多分、そこでおりてもいいんですけど、どうせならグラバー園に行くなら5階までですよと。その後、垂直エレベーターを上ったら第2ゲートですよ、そういう案内表示が待合室、もしくはエレベーターの中にあってもいいんじゃないかと私は思っております。  また、その際、鍋冠山の夜景とか風景の写真なんかもそこに載せてあげたら、多分道とか順路とか、そういう案内をしてやったほうが親切じゃないかと思いますので、その辺なんかすぐできると思いますので、そのようなお気持ちはいかがですか。 72 ◯文化観光部長(池田尚己君) 再質問にお答えします。  グラバースカイロードの活用、それから案内板ということで、もっともっと発信したほうがいいんじゃないかと、それは観光客の利便性を図るための方策だと思われますので、これは確かにすぐにでもできることでございますので、早急に対応したいというふうに考えております。  以上でございます。 73 ◯4番(堤 勝彦君) お願いします。一般質問せんでもよかろうがという感じで思っている方もいらっしゃるか知りませんけど、ぜひ私もこのことを伝えたくて、きょう立たせていただきました。  そして、また鍋冠山にこだわらせていただきます。先ほど、タクシーで上まで上ります。そして、眺めを見ます。多分観光のお客さん、喜びますよ。喜ぶんですが、じゃ、タクシーに乗ってまた下ろうかとかいう方もいらっしゃるけど、そこまでやったら、距離でいったら400メートルぐらいですかね。階段もきれいに整備されていますのでね、本当に歩こうと思えば歩けるんです。夜はちょっと危ないですけどね。外灯がちょっと暗いというか、余りにも茂っておりますので。〔「外灯もつけよう」と言う者あり〕はい、外灯も少しふやしていただけばと思いますし、また草木に覆われて外灯が暗くなっているところもありますので、そういう昼間でも下れるような階段といいますと、余りにも茂っているような気がするんです。ですから、上の展望所の近くなんですけど、歩道の部分、これをもうちょっと明るくできるような剪定の仕方があっていいかなと思いますが、部長その辺のお考えはどうですか。グラバー園まで歩いて下るわけです。一本道ですから、迷いはしないんですよ。ぜひ部長、そこも考えてもらえませんか。所見があればお願いします。 74 ◯土木部長(本田 潔君) 再質問にお答えいたします。  鍋冠山に至る道路、その周辺の樹木の伐採、草の伐採ということにつきましては、現地も確認しながら対応してまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 75 ◯4番(堤 勝彦君) 私は大浦にいるから大浦のことを言っているわけじゃなくて、観光のお客さんに、やっぱりまた来たいという思いをしてもらいたいという意味で言っておりますので、皆様よろしくお願いします。  次に、順番変わりまして、産業をテーマにした観光振興ですね。1番目のことですが、一般企業の拡充を図りたいというお答えがあったようですが、私は自分たちがしている仕事以外の仕事とか見てみたいな、どうなっとるとかなということを多分皆さん思っているんじゃないかと思いますね。子どもたちが社会科見学で消防署、かまぼこ工場ですかね、そういうところに行っていますけど、ごみ焼却場もそうですか、子どもたちが社会科見学に行っているようです。子どもたちは多分わくわくしながら学んでいると思うんですね。私も大変いいかなと思います。  私も自分が見学したところを言いますと、大きい工場というんですか、見学施設がある工場はワイン工場、ビール工場、酒造工場に行ってきました。やっぱりおもしろかとですね。日ごろ我々見たことない装置がたくさんあって、ワインがつがれるところやビールが瞬時にラベルを張っていくところを見たりしたら、あら、こんなになっているんだといっていろいろ質問もできて、大人の社会科見学というんですかね、大変楽しいと思っております。ですから、こういうところは観光のお客さんも結構多く集まっています。ですから、先ほどの工場見学なんかも定員いっぱいになるような人気だと思っております。  そういう中で、ことしの夏だったんですけど、沖縄のほうへ行かせていただきました。これは次世代エネルギー利活用特別委員会でしたかね、こちらで行かせていただきまして、その中で、那覇・南風原クリーンセンターというところに行かせていただきました。ここは、ごみ焼却場なんですね。平成18年でしたかね、できたばかりで本当にきれいでした。その中で目を引いたのが大型スクリーン、映画館みたいな感じ。こういういすがあって、子どもたちは座って、エコ、それとかごみはこういうもんだとか学びながら、楽しみながら見られるような装置がありました。また、テレビ番組なんかのクイズ番組ですか、ボタンを押したりなんだり、ああいうところも装置があって、これは楽しかろうなということで思って、そのときの写真も小さいけど少しあるんですけど、本当に楽しそうな感じでした。私もはっきり言って楽しかったですね。  そういうことから、ごみ焼却場なんかも本当はそういう学べる、学ぶというか、どっちかといったら遊びながら学べるスペースがあったらいいんじゃないかと思っております。  大阪の舞洲というところにあるごみ焼却場は遊園地みたいなつくりでですね、見た目ですよ。中身はちゃんとした焼却場なんですよ。こういうところも人気が高いんですね。そう考えますと、今から西工場がどこかにできるかと思うんですけど、東工場でもいいんですけどね、そういうところにやはり子どもたちが、とにかく行きたか、遊びに行きたか、なおかつ、それでエコについてとか、環境について学べる。また大人も、ああ、こういうこともあったんだとか、そういう施設があったら本当に楽しいかと思うんです。ですから、今後は長崎市でもいろんな施設をつくるに当たって、そういうのを含めた中で設計されてはどうかなということを私は要望したいと思っております。  時間が余りないので、すみません、次に行かせていただきます。  交通に関する問い合わせ窓口の件ですがね、私は先ほど言いましたこの中央線がちょっとこっちやったらとかなんとか、多分皆さんも車を運転しながら思うことがあろうかと思うんですね。例えばでいえば、中央橋の通りわかりますね。鉄橋があって、中央橋のバス停が川のすぐほとりにあります。そこのバス停にバスが何台もとまりまして、お客さんが乗ってバスが出発するんです。私らが運転するのは2車線目、3車線目とか、その辺を走っているんですが、その鉄橋のすぐわきのところに、車でいうたら1台分ぐらいですかね、ちょっと出っ張りがありまして、何かなといったら信号機の支柱が立っているんですね。あれだけ6車線になったり、きれいな中央橋なんですけど、そこだけがなぜか出っ張っているんですね。こういうのを何でかなと思った人は多分たくさんいらっしゃると思うんです。私も思ったんです。何日か前、走っていて。あれ何でここにあるとって。今まで気づかなかったといえば気づかなかったんですが、それでそこがあるばっかりに、どうしても混雑がしやすいんですね。車は駐車禁止をしとるようなもんです。そこが本当に1台分カットされれば車もスムーズに流れるんだろうなと思います。  そういうところは道路とはちょっと違いますけど、長崎駅前の高架広場の地下1階に駐車場があります。そこにとめようと思いましたら、駅のほうに入ろうというときに、左折してそのまま入っていくんですね。しかし、満車の場合、並ぶんです。道路まではみ出て並ぶもんですから、こっち側の郵便局側から入った車とぶつかりかけたりとかがあります。また、出口はこのレバーがあいて出るんですけど、そこが信号待ちで詰まったら、そこが出るまでは出られないとか、そういうことが非常にどうしてかなと思ったり、その入り口、出口がその駐車場の真ん中にあってくれれば、事故も少なかろうと思ったりするんですね。ただ、そういうことを思っているんですが、どこに伝えていいのかなとか、いろいろ考えております。  そこで交番に伝えたりするんですが、交番のほうでも担当が違うとなったり、できれば役所のほうを通して伝えてもろうたほうが交番としても助かるとかいうこともあります。ですから、そういうことで、多分一般のドライバーの方が悩んでいることはたくさんあるんじゃないかということで今回の質問をしたわけですよ。  そこで、先ほど部長が何ですか、都市計画部ですか、そちらのほうで対応しますということですけど、これは道路維持課の生活道路環境整備要望書とか自治会のほうから出すんですね。カーブミラー新設要望書とか、自治会のほうから年度初めぐらいに出したりして、道路維持課のほうで要望箇所を整備してもらったりするんですけど、今の道路環境に対して図面をかかれるように、このような用紙をやっぱりつくってもらったがいいんじゃないかと思うんですね。そうやって自治会にお配りしたりとか、ホームページの中でダウンロードできて、それに記入してお渡しする。幾ら電話で聞いても、多分わからんとじゃなかかなと思うんですね。ですから、こういう要望書なんかもおつくりするお考えというか、つくってもらえませんでしょうか、部長、お尋ねしたいと思っております。 76 ◯都市計画部長(林 一彦君) 再質問にお答えいたします。  市民の方のご要望やご意見を一定のフォームで出していただくような、そういう用紙をつくってはいかがかということだと思いますけれども、ホームページ等も市のほうで持っておりますので、そちらのほうでご要望のフォームとか、そういったものが整備できるかどうか検討いたしたいと思います。  以上でございます。 77 ◯4番(堤 勝彦君) ぜひお願いします。割と書きやすく、お互いにわかりやすいようなフォームをつくっていただければ大変ありがたいと思います。  時間がありませんので、すみません、次に進めさせていただきます。  観光シーズン時、大変込み合うということで思っていたんですが、松が枝第1駐車場を思い浮かべていただきたいと思いますが、あそこにこの間まで歩道橋がありました。歩道橋がなくなって随分眺めも、通りもよくて、いいなと思っているんですが、そこに大きな門がありました。これは多分昔はそこからバスが入っていたんだろうという門なんですね。その門扉を開けばバスが入って、そこからまた出るとかいうんですが、今現在は入り口と出口が一緒なもんですから大変込み合うんですね。  そこで、乗っておった乗客の方もぞろぞろ渡るということで、前に事故も幾つかあっているようなので、表側の門をあけるとか、そういうことをやっていただければ、私はもう少し渋滞解消になるんじゃないかと思っております。また、前の道路は2車線なのに一方通行、ここもできれば交互通行にするとか、そういうことも研究してもらって、どうか混雑しないような地域というか、そんな観光地であってもらいたいし、また事故が起きないようにもうちょっと研究されたらどうかなと思っておりますので、どうぞそこのところもぜひ研究をしてもらいたいと思っております。  そして、すみません、あと1分ですね。  じゃ、最後に、築町市場の件ですが、私がどっちかというとお酒が好きなんですけど、時々出張で行ったときとか、お酒を飲んだりすることもあります。〔発言する者あり〕違います、違います。出張の帰りです。帰ってきてからですね。すみません。それで、屋台村なんか見たりしたら、観光のお客さん結構多いような気がするんですね。また、地元の方も結構喜んでいるようです。まちなかにちょうど築町市場があるもんですから、そこが当然、新鮮な野菜、魚、肉やら売っているんですけど、それと同時にちょっとしたお酒を飲むところなんかあったら、観光のお客さんなんて、もっと昼間でも寄るんじゃないかと思います。また、そこら辺の近くにお勤めの方なんか、仕事帰りにちょっと一杯ひっかけて帰るとか、なおかつ新鮮な魚や野菜やら食べて帰られると、そういうことがあっていいんじゃないかと思って、このひろめ市場のことを申しました。  そのことを考えますと、屋台村とメルカつきまちのコラボというんですかね、そういうことがあったら、すごく活気あふれると思いますので、どうか市の皆さんも、これは市場の方々がどうするかがメーンなんですけど、何とぞいろんな方向性を持ってアイデアを出していただければ市場のほうもやりやすいんじゃないかと思いますが、そのお考えか何かありましたらお願いいたします。 78 ◯商工部長(高比良 実君) 築町市場のさらなる活性化のためのご提案というふうに受けとめさせていただいております。  現在、築町市場で行っております築町市場丼、この取り組みをまずは大事に育てながら、さらに市場と飲食業のコラボレーションによるにぎわいづくりをどのような形で取り組んだらいいのか、これもひろめ市場等々の参考の1つとさせていただきながら、今後とも築町市場の皆様方と協議をしてまいりたいというふうに考えております。  以上であります。 79 ◯副議長(毎熊政直君) 次は、40番井原東洋一議員。       〔井原東洋一君登壇〕 80 ◯40番(井原東洋一君) きょうから師走になりました。厳しい冬を迎える東北、東日本の人々の苦悩に思いを重ねながら質問をいたします。  まず、市長の政治姿勢について質問いたします。  1番目に、5000都市原爆展の成功に向けた取り組み及びその後の検証についてであります。  市長はさきにスペインで開かれた平和市長会議の理事会で、5,000を超えた加盟都市での一斉原爆展開催計画が承認されたことを明らかにされました。田上市長の提唱によるもので、インターネットからダウンロードする形式による核兵器禁止に向けた国際世論を盛り上げる趣旨として、その成果には大いに期待いたしたいと思います。  しかし、2020年までに核兵器廃止を実現しようとする前提として、2015年までに核兵器禁止条約の発効を目指すとする目標は、スローガンとしては平和市長会議の存在感を示してはいますが、2020年に核兵器廃絶を実現したお祝いに広島と長崎でオリンピックを開催するなどという絵そらごとに本気になってオリンピック開催の可能性を探るなど、市民を巻き込んだあなたは、あのときも理事会承認ずみと言われましたが、同様にその真剣さが伝わってまいりません。  その実行成果の検証をどのようにして把握されるのか、あるいは単なるアピールとして把握する必要はないのでしょうか。それぞれの国家の平和、政策に対する都市の役割が重要視され、平和市長会議の加盟都市が飛躍的に増加している今日段階では、むしろ日本国内でもっと活動を具体化し、国際的にもパワーアップできないものかと考えます。すなわち、国内の非核宣言自治体数と日本非核宣言自治体協議会加盟自治体数、さらに平和市長会議加盟都市数をリンクして見るとき、非核協と市長会議双方に加盟している自治体はわずかに15%に過ぎず、広島及び長崎の客観的指導性が求められていると思いますが、市長の考えはいかがでしょうか。  次に、核兵器禁止条約の前に日本国は原発により発生したプルトニウムを30トンも保有し、潜在的核抑止力などと公言する政治家もいるなどゆゆしき事態であり、憲法の平和条項第9条の存在も風前のともしびであります。  市長は、1999年5月に世界じゅうのNGOが参加して開かれたハーグ平和アピール世界市民会議において、21世紀の平和と正義を求めるハーグアジェンダ(課題と行動計画)で、公正な世界秩序のために10の基本原則が示されましたが、その第1項に、各国議会は日本国憲法第9条のような政府が戦争をすることを禁止する決議を採択すべきであるとの宣言を十分にご承知であろうと思います。平和市長会議の場ではその具現化についてどのように努力されているのか、世界じゅうの5000都市原爆展にかかわって政治姿勢を質問いたします。  次に、日本の加害責任に対する認識についてであります。  長崎を最後の被爆地にと国内外に訴えることは核兵器の犠牲となった長崎市民の持つ権利であり、義務であるとは伊藤一長前市長の発言でした。田上市長も同様の思いで平和発信諸活動を積極的に進められていることと思いますが、そのためには、日本による他国への侵略と加害の歴史を忘れてはならないと思います。戦後50年目の村山首相談話や、それをなぞった60年目の小泉談話もありますが、市長は日本の加害責任についてどのような認識を持っておられるか質問いたします。  3つ目は、原爆と原発についての認識についてであります。  原爆は戦争中、国際法に違反して無辜の人民と生きとし生けるものを無差別に殺りくした究極な凶悪兵器であり、瞬時に長崎市民15万人を殺傷し、66年が経過した今なお、被爆の後遺的障害におののき、不安の中にある人々が少なくありません。  一方、核の平和利用などとオブラートに包んだ安全神話は、国策のなせる造語であり、政、官、財、学、マスコミ及び一部労働団体などが加担して、太平洋戦争中と同様の総動員体制で推進されてきました。しかし、福島第一原発の事故の発生により、その神話は完全に崩壊し、自然環境の汚染と人々の生活すべての破壊は取り返しがつかない現実をさらけ出し、9カ月経過後の今日なお収束の兆しは見えません。  原爆の直爆に対して、原発による内部被曝を過小評価し、今のところ影響はない、将来はわからない。それは言っていませんけれども、今のところ影響はないなどと現状をごまかす学者などの説明には到底納得できません。いわゆる20キロメートル圏内の人々が家、財産、ふるさと、人間関係のすべてを失い、帰るところがない現状を直視するとき、それでも原爆と原発は違うという無責任な暴論により原発推進を発言する人々の意見を私は理解できません。電気と命を取りかえることは嫌です。チェルノブイリは広島の500倍、800倍の被害を及ぼした。福島はチェルノブイリの10分の1以下だなどと、殊さらに福島の被害を小さく見せようとしていますが、そのことの単純計算でも福島の被曝量が広島の50倍から80倍になることは小学生でもわかることであります。  現状のように、情報が統制下にあり、真実が知らされない中でもセシウム137が広島の168倍との公式発表や、大波地区や伊達市などでお米が基準値を超えたことなどが公表され、全量廃棄処分されている。それでもなお、原爆と原発は異なると言えるのでしょうか、市長の考え方をお尋ねいたします。  4番目に、ちょっと話題が異なりますけれども、カジノ及び場外車券発売施設に対する見解を求めます。  市長は一昨年6月に、西九州統合型リゾート研究会の調査研究などを基礎とするハウステンボスへのカジノ特区を求める計画に賛意を示され、市議会代表者会議に説明されました。その後、特区は不認定となりましたが、なお、超党派の議員たちで法案提出の準備が行われていると聞いています。また、長崎駅周辺で競輪事業にかかわる場外車券発売場設置の動きがあると仄聞していますが、以上の2つは公営ギャンブルではありませんが、特に競輪事業については長崎市において、かつて市議会が事業廃止を決議し、諸谷元市長の時代に廃止された事業でもあり、市長の考えをお伺いいたします。ちなみに私は、かつて東長崎地区に場外車券発売所が設けられようとする動きがあった際、これに強く反対してきましたし、今回も賛成できない意見を申し上げておきます。  2番目に、原爆被爆者対策についてであります。  まず、原爆症認定の現状と評価についてであります。  1994年12月14日に公布された原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律は、それ以前の原爆医療法と原爆特別措置法を一本化し、従来の法体系に若干の改善が加えられたものの国家補償とはほど遠く、原爆症認定や子や孫、いわゆる2世、3世に関する対策などに大きな課題が残されております。  その後、原爆症認定問題は裁判で国の敗訴が続いたことから、当時の与党PTの努力もあり、積極認定の改善などが図られましたものの、認定審査と結果は被爆者の苦しみとは遠く隔たっており、却下処分に対する異議申し立てについての審査時間は平均わずかに1分8秒間であります。そのほとんどが再び却下されるという現状にあります。  この矛盾に対して、原爆症認定制度のあり方に関する検討会が設けられ、長崎市からも副市長が委員として出席されています。被爆二世でもあった智多前副市長と交代された三藤副市長は、9月20日の第6回を欠席されましたが、10月4日の第7回に出席されています。長崎市としてどのような考え方でこの検討会に臨んでおられるのか、また、現在の認定の結果そのものに評価をどのように考えておられるのかを三藤副市長に質問いたします。  2つ目は、「黒い雨」データの公開と解析であります。  長崎原爆投下直後に降った放射性物質を含む黒い雨が、これまでに知られていた西山地区以外にも広範囲に降った可能性があることが、長崎県保険医協会の調査や放射線影響研究所が保存している調査データなどから明らかにされてきました。  今、福島原発では内部被曝問題が将来にわたる被曝障害の危険要因として重大視されており、長崎では被爆体験者による556人にも及ぶ集団訴訟でも重要な論点となっています。  市は、地域是正の基本方針に立つならば、国に対する新たな知見として、早急にその公開を求め、専門家による解析を行い、被爆者の利益の側から対策を講ずべきだと思いますが、その動きが全く見えません。市長の積極的な取り組みを求めます。  3つ目は、観光行政についてであります。  1つ目は、冬期の観光振興対策であります。  春夏秋冬、長崎は他所にない歴史と国際性と文化に彩られた観光都市であると自負してよいと思います。最近、夜景観光も新たな形で復活し人気を呼んでおり喜ばしことですが、さらに、爆発的集客が図られるべき要素はないものだろうかと考えるのもまた当然であります。
     長崎の初春は春節祭、夏は精霊流し、秋は長崎くんち、冬はと思いをめぐらせるとき、長崎クリスマスを国際的行事として振興策の起爆剤にしてはどうかと考えますがいかがでしょうか。クリスマスが宗教行事という人もありましょうが、春節祭も精霊流しもおくんちも皆宗教行事であります。  ところで私はカトリックではなくて仏教であります。長崎の教会群などキリスト教関連遺産を世界遺産にするために組織を設けて努力されていることにあわせて、世界から巡礼団の受け皿となるような巨大イベントを創設することを提案いたします。  長崎クリスマスの顕在化がそのことであります。オランダ冬至などと解釈が困難な計画を一転、ハートフル・イルミネーションに変えられて3年目を迎えていますが、何とももの静かで優しすぎる、ささやか過ぎるではありませんか。神戸のルミナリエや佐世保市のきらきらフェスタのきらびやかさをまねするのではなく、舞台劇やコンサートなどを組み合わせた一大文化イベントとして定着させるために、まず民間団体の盛り上がりを図る旗振りを市長に求めます。  国体の開催に45億円を投ずる。気宇壮大にもオリンピックまで招致しようとされた田上市長であります。どうかひとつ長崎の冬型観光振興計画推進に予算措置を行い、文化と観光振興の飛躍的発展のために決意をお伺いいたします。  4番目の質問でありますが、新市立病院について申し上げます。  まず、開院前の課題と見通しについてであります。  まず、兼松病院局長におかれては、このたび長崎新聞文化賞を受賞され、心からお喜びいたします。おめでとうございました。  さて、開院を前に今、最新の医療供給体制が整うのかどうかが心配されます。新市立病院の医療上の特徴と市内医院などとの地域連携は医師、看護師、各種技術職員などスタッフの充実があって初めて達成可能な課題だと思います。  今、看護の7対1体制を至上命題としていますが、まず、看護師の充実を図られようと努力されてはいますものの、思うように進捗していない状況だとお聞きし、心配であります。マグネットホスピタルたり得るのか、市民に向かって安心のメッセージを伝えてほしいと思います。  次に、医師研修の制度化についてであります。  独立行政法人化して、医療機関の機能の発揮と存在価値がどのように果たされるかは、今後の市民など利用者の評価にかかわることではありますが、まず、医療供給体制の供給側の質の向上が前提であります。患者のほとんどは弱者にほかなりません。優しさ、温かさ、心の通いなど、ソフト面での人間性の涵養は言うに及びませんが、医師、検査技師、看護師などの絶えざる研修、研究、修練は欠かせないものと思います。特に、医師については神の手や神の心を持つ名医が配置されるのかどうかはわかりませんが、チーム力の向上を命題として特徴ある研修計画と実践のもとに長崎南部の中核的総合病院として、また、地域医療体系整備の拠点的機能と役割が十分に果たせるよう病院局長の決意をお伺いいたします。  以上、壇上からの質問といたしましたが、必要により議席から再質問を申し上げます。ありがとうございました。=(降壇)= 81 ◯副議長(毎熊政直君) 市長。       〔田上富久君登壇〕 82 ◯市長(田上富久君) 長崎市民会議、井原東洋一議員の質問にお答えします。  まず、1点目の市長の政治姿勢についての(1)5000都市原爆展の成功に向けた取り組み及びその後の検証についてお答えします。  平和市長会議では、加盟都市が5,000都市を突破したことを記念して、世界じゅうの加盟都市による原爆展開催の呼びかけをしたいと考えております。  原爆展の開催は、原爆の脅威や被爆の実相を広く世界じゅうの人々に伝え、核兵器廃絶に向けた世論を喚起することを目的としております。開催方法は、それぞれの加盟都市がホームページから写真ポスターデータを取得し、印刷して掲示する方法などを検討しています。  多くの都市に原爆展を開催していただきたいと考えておりますが、海外の加盟都市はもとより、特に被爆国である国内の都市にも参加していただくため、平和市長会議の国内加盟都市会議や日本非核宣言自治体協議会の総会などの機会をとらえまして、開催を呼びかけるほか、可能な限り未加盟都市やNGOなどにも広く呼びかけたいと考えております。  また、開催実績などの成果を検証するためには実績報告書の提出を求めるほか、提供したデータ数を集計するなどの方法をとりたいと考えております。  今後、平和市長会議の事務局を務めている広島市と協力しながら、ぜひとも原爆展を成功させ、核兵器廃絶の意識を広く世界に伝えていきたいと考えております。  また、ハーグアジェンダにつきましては、市民社会が連帯して戦争等を含む世界の危機を乗り越えていく、そういう意味では平和市長会議はまさに核兵器の廃絶を目指す中で、あるいは各都市の連帯により平和構築していくという動きの中で、その一翼を担っているというふうに考えております。  次に、(2)日本の加害責任に対する認識についてお答えいたします。  長崎市が核兵器廃絶、そして、世界恒久平和の実現に向けて広島市とともに行動をし続けていること、それが両市の使命であるという認識については、これはこれからも変わらない、これまでも変わらない使命であるというふうに考えております。その中で、長崎市は広島市とともに特に、まず、核兵器がもたらす実相を伝えてまいりました。この実相を伝えるということにつきましては、過去に学び、それを未来に生かすということでありまして、その意味ではまさに、加害も含めた歴史的事実の認識は基本になるというふうに考えております。それがまた、相互理解の前提にも、各国境を越えた都市、あるいは地域の相互理解の前提にもなるというふうに考えております。  次に、1点目の(3)原爆と原発についての認識についてお答えいたします。  原爆と原発は同じか、違うかというご質問ですが、このご質問に対しましては、同じ部分も違う部分もあるというふうに考えております。もちろん、言うまでもなく、核の分裂によって莫大なエネルギーを取り出すという基本的な構造については同じでありますが、目的としまして、それが人を大量に殺傷する核兵器というもの、あるいはもう一方は電力を取り出すものであるという点は違うと思いますし、ただ、もう1つ違うという意味では、国際的な現在の位置づけにつきましても、NPTなどの枠組みの中では核兵器についてはこれは廃止すべきものであって、国際的な努力の中で核兵器をまず減らしていくこと、そして、なくしていくという動きの中にあります。しかし、一方で原子力発電については、これはそれを開発する権利を多くの国に認めるという内容になっております。そういう位置づけも違います。  ただ、今回の平和宣言につきましては、このどちらも被爆者をつくってしまうという点、そして、そのことが広く地球を汚染してしまうという点、それは同じであるという観点から、この原子力にかわるより安全なエネルギーに支えられる社会を目指さなければならないということを申し上げたということでございます。  次に、2点目の原爆被爆者対策についての(2)「黒い雨」データの公開と解析についてお答えします。  午前中の池田章子議員のご質問にお答えいたしましたが、先月9日に新聞報道等により明らかになりました「黒い雨」データにつきましては、財団法人放射線影響研究所、いわゆる放影研が1950年から実施している長崎・広島の寿命調査の中の質問として黒い雨に関する項目があり、黒い雨に遭ったと回答した人が約1万3,000人おられ、そのうち、長崎が約800人であるということであります。  今回、報道されている黒い雨について放影研にお聞きしたところ、先ほど申し上げましたように、黒い雨の項目は寿命調査の参考にするために設けた質問であり、正確な人数や内容等についてはまだ確認できていない状況であると説明を受けております。なお、正確な人数等については、できるだけ早い時期に確認して公表したいと伺っております。  放影研としては、もし黒い雨による人体影響を研究するならば、直接放射線被爆の影響と黒い雨の影響とを区別する必要があり、黒い雨によってどれだけの放射線被爆があったのかが明らかにならないと区別できないという見解であります。現状では、黒い雨の放射線被爆量の推定は非常に難しいと考えているようですが、黒い雨の質問項目から何らかの科学的な解析ができるのか、これから検討すると伺っております。  長崎市としましては、黒い雨に関する調査データが今まで公表されていなかったものであると聞いておりますので、放影研に対し早急に解析に取り組んでいただくよう働きかけていきたいと考えております。  また、データ等が提供されましたら、放影研以外の専門家の方々のご意見も伺いたいと考えております。  以上、本壇からの答弁といたします。=(降壇)= 83 ◯副市長(三藤義文君) 2.原爆被爆者対策についての(1)原爆症認定の現状と評価についてお答えをいたします。  原爆症認定審査は、平成20年4月から新しい審査の方針により原爆症認定基準の大幅な見直しが行われ、被爆状況や5つの対象疾病が積極的に認定する範囲として明確にされ、さらに平成21年7月からは積極的認定の対象疾病に新たに2つの疾病が追加されました。  このことにより、原爆症認定申請件数が大幅に増加しましたが、審査待ちの件数も増加したため、国は審査待機者を解消するため、審査体制を強化し、審査部会をそれまでの4つから6つに増設するなど、審査の迅速化を図ってきました。  新しい審査の方針による原爆症認定基準の見直しの後の原爆症認定状況でございますが、長崎市申請分における認定率は、平成20年度は99.3%と大幅に上昇したものの、21年度は55.7%、22年度は22.8%と次第に低下しております。  原爆症の認定率が次第に低下した理由については、厚生労働省からは明らかに認定できそうなケースの方々を待たせないように先に認定したために判断の難しいケースが積み残され、認定率が低下したとの説明がなされています。  次に、原爆症認定制度のあり方につきましては、現在、厚生労働大臣の主催による原爆症認定制度の在り方に関する検討会が設置され、協議が進められているところでございます。  この検討会は、被爆者団体を初め、学識経験者等の有識者で構成されており、長崎市からも私が委員として出席しています。  検討会は、昨年12月9日の初回以降、これまでに7回開催されておりますが、6回目までは被爆者団体関係者、原爆放射線に関する科学者、原爆症の申請にかかわった医師などからのヒアリングや、原爆症認定にかかわる司法判断及び各種手当等の状況についての議論が行われ、11月4日に開催された7回目には原爆症認定にかかわる司法判断と現状の行政認定との乖離について議論が行われました。  次回の検討会では、厚生労働省から放射線起因性についての具体的な判断理由が示される予定であり、その後は来年の6月ごろまでを一応の目安としながら議論が進められることとなっております。  原爆症認定のあり方において最も大きな課題は放射線起因性に対する判断であり、司法判断と行政認定との乖離の大きな要因になっているというふうに考えております。  長崎市といたしましては、被爆地の行政として高齢化し、病気に苦しむ被爆者救済の立場から、まず、できるだけ早く制度の見直しを実施していくこと、次に、司法判断と行政認定の乖離を可能な限りなくし、これまでと同じことが繰り返されることがないよう意見を述べていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 84 ◯企画財政部長(武田敏明君) ご質問の1.市長の政治姿勢についての(4)カジノ及び場外車券発売施設に対する見解についてお答えいたします。  議員ご指摘のとおり、佐世保市が提案いたしましたハウステンボス場内限定で観光外国人のみを対象としたカジノを設置する西九州統合型リゾート構想に係るカジノ特区につきましては、長崎市は近隣6市とともに、平成21年6月に国のほうへ共同提案をいたしました。  しかしながら、この提案につきましては、平成21年11月に政府の方針が示され、特区の対象とはならなかったところでございます。  その後、平成22年4月には特別措置によりますカジノの制度化を目指した国会議員連盟が発足し、今後、法案の上程を目指すというふうに聞いております。  そのような中、佐世保市におきましては、特区が不認定となった後も引き続きカジノを含む統合型リゾートの設置を検討するため、自治体を中心とした勉強会を設置しておりまして、長崎市も西九州地域全体の活性化を図るという観点からこの勉強会に参加をし、研究を重ねているところでございます。  次に、場外車券発売施設の設置の件でございますが、長崎市におきましては、現時点におきまして具体的な情報は把握しておりませんが、一般的な手続ということで申し上げれば、場外車券発売施設の設置につきましては、自転車競技法第5条の規定により経済産業大臣の許可を必要としております。  また、地方自治体の関与につきましては、自転車競技法等では直接規定はされておりませんが、経済産業省製造産業局長の平成20年4月1日の通知によりますと、設置許可申請に当たりましては必要に応じて設置場所の所在する町内会等、または地方自治体の長の同意を得る等の地域社会との調整を十分行ったことを証する書面の提出を求められることというふうになっております。  このようなことから、長崎市が同意を求められた場合におきましては、過去に公営競技を廃止してきた経緯があることなども踏まえ判断させていただくことになろうかというふうに考えております。  以上でございます。 85 ◯文化観光部長(池田尚己君) ご質問の3.観光行政についての(1)冬期の観光振興策についてお答えいたします。  年間の観光シーズンの中で、閑散期に当たる冬期の観光振興策といたしまして、宿泊滞在型観光の推進を図るため、平成21年度より、11月下旬から12月下旬にかけまして長崎ハートフル・イルミネーションを開催しております。  この事業では、出島から長崎県立美術館、長崎水辺の森公園、大浦天主堂、グラバー園までの区間にイルミネーション装飾を行うとともに、既存施設のライトアップを含めまして、イルミネーションさるく等を実施し、市内観光の回遊性を高めているところでございます。また、同じ期間に開催されるほかの民間の各種団体等の主催によります長崎のクリスマス関連イベントとの連携を図りながら宣伝活動を行い、より効果的に事業を推進しているところでございます。  また、長崎ランタンフェスティバルは長年にわたる官民一体となった取り組みでございまして、今では冬を彩る長崎の一大イベントとして定着してまいりましたけれども、閑散期の冬期における宿泊滞在型の観光振興策として大きく貢献しているものと考えております。  また、夜景観光の一大スポットである稲佐山につきましては、本年4月に山頂展望台をリニューアルし、11月には長崎のロープウエーのゴンドラをリニューアルするとともに、夜景ナビゲーターによるバスツアーの実施により、夜景観光を積極的に現在推進しているところでございます。  特に、冬期につきましては、夜景がより一層美しく見える時期でございますので、これらのイベントや観光素材を効果的に組み合わせ、観光客の誘致に努めているところであります。  いずれにいたしましても、今後とも長崎ならではの歴史や文化、景観など、希少な観光資源を生かし、冬の長崎を十分に楽しんでいただけるよう、冬期の観光振興に努めてまいりたいと思います。  続きまして、(2)「長崎クリスマス」の顕在化についてお答えいたします。  ことしで3回目を迎える長崎ハートフル・イルミネーションの装飾は、もともと市民団体や各商業施設、教会等が独自にイルミネーションの装飾やクリスマス関連のイベントを実施していた内容に、既存のライトアップを含め、グラバー園周辺や水辺の森公園、出島等の公共施設の装飾を加味することで、市街地一体の観光客等の回遊性を向上させ、長崎ならではの光の風情を楽しんでいただくことを目的としたものでございます。現在は、民間・市民を中心としたアジェンダNOVAながさきやNPO法人世界遺産長崎チャーチトラスト、大浦青年会等の団体の活動との連携によりまして、主にまちの中心部において長崎のクリスマス関連イベント及びイルミネーションとして実施をしております。  また、各団体のクリスマス関連イベントや地元の公園の装飾等の情報につきましても、本イベントのパンフレット等により総合的に発信をしているところでございます。そのような中で今後、長崎クリスマスとしての取り組みをもっと充実すべきではないかというご指摘でございますが、長崎ハートフル・イルミネーション等の取り組みにつきましては、観光の閑散期である冬期の宿泊滞在型の観光振興策の1つとして重要であると認識しておりますので、民間の取り組みと一層の連携を図り、充実する方策について改めて考えてまいりたいと思います。  また、本事業のネーミングにつきましても、民間の皆様の一連の取り組みとあわせた長崎らしいイメージでアピールしていくことは、観光客にとっても非常にわかりやすく宣伝効果があるものと考えておりますので、今後、関係団体と十分協議して検討させていただきたいと思います。  以上でございます。 86 ◯病院局長(兼松隆之君) ご質問の4点目、新市立病院についての(1)開院前の課題と見通しについてお答えいたします。  長崎市立市民病院につきましては、急性期病院としての体制強化を図るため、平成24年4月の地方独立行政法人化を契機として、現行の看護師1人が10人の入院患者さんを受け持つ10対1看護体制から7対1看護体制に見直すこととしております。このためには看護師の増員が必要となりますが、市民病院の場合では新規に40人程度の増員が必要であります。加えて、定年退職や定年前の退職者等による欠員補充を見込んだ上で、看護師の確保に努めているところであります。  看護師の採用試験につきましては、ことし8月に実施いたしましたが、必要予定数を確保できませんでした。そのため、今月12月に追加で採用試験を実施することにしております。特に、今年度の看護師採用計画につきましては、市内の医療機関に影響を与えることがないように新卒者を中心に募集を行ってまいりましたが、全国的に看護師不足である状況と既に新卒者のほとんどがその就労先を決めているというような状況の中で、非常にこれで難しいところもありますので、来年4月の地方独立行政法人への移行と同時に、7対1看護体制に移行することにつきましては、現時点では非常に難しいと考えております。  しかしながら、平成26年2月の新市立病院への移行に向けて、現在の市民病院でも7対1看護体制に移行する必要があると認識しておりますので、来年度以降、できるだけ早い時期に7対1看護体制へと移行できるよう今後とも努力してまいります。  新市立病院がマグネットホスピタルとなるためには、看護師を初めとした医療スタッフとともに患者さんの皆さんにとっても魅力ある病院とならなければなりません。したがいまして、新市立病院はもとより現在の市民病院においても医療機能の向上と職員が働きやすい職場環境の整備に引き続き努力してまいりたいと考えております。  次に、(2)の医師研修の制度化についてお答えいたします。  市民病院や新市立病院のような高度・急性期病院が医療を提供していくためには、そこで働く医師はもちろんのこと、医師以外の医療スタッフも日々進歩する医療技術や医療に関する知識を習得し続けなければなりません。特に、医師については、その能力を図る1つの指標として、認定医や専門医といった資格があります。さらに、認定医や専門医の資格取得に向けて指導を行う指導医の資格もあります。  これらの資格は、高度な知識や技能、経験を持つ医師を各学会が認定するもので、その認定に当たっての条件として、研修指定病院での経験年数や経験症例数、学会、講演会の出席状況、さらには論文発表の実績などが審査対象の項目であります。  新市立病院がマグネットホスピタルとしての機能を果たすためには、まず、このような資格を持った医師が数多く在籍していること、次に、認定医や専門医の修練施設としての認定を受けていることが必要となります。  現在の市民病院の場合、51名の医師が認定医または専門医としての資格を有しております。また、市民病院には指導医も22名在籍していることから、21種類の専門医コースの修練施設としての認定を受けており、まだ資格を有していない若手の医師も市民病院で日々研さんを行っている状況であります。さらに、このような若手医師が認定医や専門医としての資格が取得できるよう、各領域の指導医による体系的医師教育を実施しております。  そこで、来年度からの移行を予定している地方独立行政法人では、職員教育と技術向上の見地から、学会発表や論文発表をこれまで以上に奨励していき、市民の皆さんに対するよりよい医療の提供に向け、引き続き努力をしていく所存でございます。  以上です。 87 ◯40番(井原東洋一君) それぞれ答弁をいただきましたけれども、再質問をさせていただきます。  まず、5,000都市での一斉原爆展につきましては、田上市長の提案による試みでありまして、これはぜひひとつ大いなる成果をおさめられるように期待しておきたいと思います。  次に、加害責任について具体的に市長にお尋ねいたしますが、やはり原爆の恐怖といいますか、そういうものの実相と惨状を訴えていくためには、やはり日本国もかつての太平洋戦争などなどの加害責任というものを心にとめておかなければなかなか伝わらないというふうに思います。私も、昨年のNPT再検討会議の諸行動に参加した際に、日本の人々があれだけ何万人もと言われるようなデモ行進をするのにアメリカのマスコミがほとんど見向かない、報道をしないという状況を見たときに、やはりまだまだリメンバー・パールハーバーというのが残っているのかなというふうに実は思ってびっくりしたところであります。  ナチスドイツのポーランドにおけるアウシュヴィッツとか、そういうのは非常に有名ですけれども、私もアウシュヴィッツとか東独のザクセンハウゼン、あるいはかつてのレニングラード、今はサンクトペテルブルグといいますが、戦争慰霊施設、ピスカリョフ墓地、あるいはパールハーバーのアリゾナ号、シンガポールの戦争博物館、ハルビンの731部隊、撫順の平頂山遺骨館、万人坑、日本人の戦犯管理所、あるいは瀋陽の9.18の歴史博物館、南京の国立屠殺、屠殺といいますけれども、記念館などを見たときに、まさに人間がここまでやるのかというようなことをかいま見てきましたが、市長は国際的にも諸行動をたくさん重ねておられますので、こういう日本における加害の現実を示すようなところに行かれたことがありましょうか、まず、そのことについて。  それからもう1つ、実は長崎にも日本の加害を告発する記念館がありますが、ご存じでしょうか、そして、行かれたことがありますか。まず、その点についてお聞きします。 88 ◯市長(田上富久君) 井原議員の再質問にお答えいたします。  戦争の加害の歴史を示すような資料館に行ったことがあるかというご質問ですけれども、例えば、私も今、井原議員からお話があった内容をお聞きしますと、本当に少ない経験でありますけれども、例えばフランスではカーンの戦争資料館、ノルマンディー大作戦があったところですけれども、であったり、あるいはアメリカ・ワシントンのアウシュヴィッツの歴史を残した、ホロコーストの資料館ですとか、あるいは中国では、そういったものに特化したものではなかったんですけれども、やはり歴史を示す資料館の中に、そういった展示があったものを拝見したことがあります。  ただ、広げて言うと、例えば長崎の原爆資料館でも、これは例えばアメリカの人が見る場合には、あるいは外国の人はそうかもしれませんけれども、被害と加害両方の側面をあらわしているというふうに見ることもできると思います。加害を与えることでこんなことを引き起こしてしまうというふうな受け取り方をすることもできる。そういう意味では、加害と被害は分けられるものではないのではないかというふうな実感も持っております。  それから、長崎市内の岡まさはる記念館のことではないかと思いますけれども、残念ながら、まだ行かせてもらったことがございません。  以上です。 89 ◯40番(井原東洋一君) 100円玉を2つ持って、ひとつぜひ、岡まさはる記念館もかつて長崎市議会議員として、また朝鮮人の人権を守る立場から随分と詳しい調査をしておられますし、その遺構なども含めまして展示してありますので、ぜひ機会をとらえて展示館を視察していただきたいと思っております。  次に、少し時間を原爆と原発という問題について、特に原発について意見を述べて、これは市長の話のように同じことも違うところもあるというふうな趣旨もありましたけれども、やはり福島原発というものを体験して、いかにこの原子力というエネルギーが人間だけではなくて、生きとし生けるものすべてに対する、あるいは地球そのものを破壊し尽くさんばかりの力を持っているものかということを明らかにされまして、恐れおののいているところでありますので、私はすべての原子力発電所を廃棄すべきだという福島県知事と同じような気持ちで、福島は福島だけのことを言っておられますけれども、裁判闘争にも参加しておる立場からも少し訴えてみたいと思っています。  菅首相が被災地を訪れられたときだと思いますけれども、少女に私は結婚できるんでしょうかというふうに問われて絶句したということを報道で見ました。また、福島を訪問されたある牧師が、小学生の子どもに私の一番仲よしを東京につれていった。大人たちはなぜ、子どもたちを苦しめるようなことをするんですかと問われたときに、やっぱりすべての原発は廃止しなければならないという、そういうふうに立ち上がる決意を固めたということを聞きました。  福島の原発周辺では、20キロメートルから30キロメートルについては若干緩めたようになっていますけれども、しかし、生活の拠点、教育施設、医療、その他もろもろの生活に関連する施設が整っているのかどうか、そういうところには、帰ろうにも帰られないという現実があるんではないかと思います。そしてまた、既に20キロメートル圏内がどうなっているのか定かに報道されていませんけれども、その地域では土地はもちろん家屋、諸財産、そういう地域の歴史、文化、生活、一緒につくり上げてきた共同体、そのすべてを失っておるわけですね、お墓参りもできないと。そして、ふるさとに帰ることができないという現状にあるわけでありまして、しかも、技術的にコントロールすることができない状態がいまだに続いております。収束の見込みは立っていません。  我々はよく3.11と言いますけれども、3.11で区切れないんですね。ずっと続いているわけであります。そういうことから見たときに、依然として官による隠ぺい体質といいますか、真実が知らされない。それから、一部の学者とか、医師の確率論に基づいての人命軽視の発言、これらは今、連載されている朝日新聞のプロメテウスの罠ということに具体的に示されておりますけれども、人間として私は許されることではないというふうに思っています。  そこで、現実には新聞報道などによると、栃木県の北部150キロメートル範囲、群馬県の200キロメートル範囲、あるいは最近では福島の大波地区で、160戸で生産した15トン近くの米が廃棄処分される。米が廃棄処分されるということは、そこで働いて米をつくってきた農民たちは一体どうだったのか。農民を廃棄処分するわけいかないでしょう。だから、米を生産した土地、それに携わった労働者たちはどうなっているのかということも心配されるわけであります。  九州の大分でも、宮崎産の牛肉に稲わらを通じて放射線量が検出されたと、ついにといいますか、福島第一原子力発電所の吉田所長も倒れられました。健康になられることを祈念するわけですけれども、明らかにされていませんが、相当な被曝状況ではないのかというふうに推測しております。  このように見えてきた放射能汚染というものが日本列島全域に広がっておりまして、広島、長崎原爆の被爆に加え、より以上に深刻な度合いを私は深めているのではないのかなというふうに思っています。  昨日、被曝瓦れきの受け入れの問題が議論されましたけれども、国はやはり自治体に責任を丸投げするかのような状況でありまして、これには怒りを覚えますけれども、やはり原発と原爆の危険性について、むしろ原発のほうがより長期に繰り返される恐怖というのがあるんではないかというふうに私は思っております。  福島原発の全放射性セシウム量をチェルノブイリの管理区域に濃度で比較計算すると、発表によれば半径360キロメートルに及ぶというふうに公表されているわけであります。  さて、市長は「チェルノブイリ・ハート」という映画をごらんになりましたか、この点をちょっとお尋ねしたいと思います。
    90 ◯市長(田上富久君) 井原議員の再質問にお答えいたします。  残念ながら拝見しておりません。監督とはお会いしましたけれども、時間がとれませんで拝見はしておりません。  以上です。 91 ◯40番(井原東洋一君) この監督さんは、別にソビエトを告発するというふうな形で撮ったわけじゃなかったんだそうですけれども、しかし、原発事故後、400キロメートル圏内で生まれる、ベラルーシで生まれてくる子どもの85%が何らかの障害を持っておると、16年後のベラルーシ病院で生まれた新生児、健康児は15%から25%であると、心臓手術の順番を待っている人が7,000人いると、甲状腺がんの発症率は1,000倍であったと、奇形児の出産率が25倍というふうになっているわけであります。  さて、我が長崎はどちらかというと日本海側に面しておりますが、韓国に第1号機の原発が、古里1号というのがあります。1978年4月ですから34年目を迎えておりますが、福島1号機と同型のものですけれども、運転開始以来127回の事故を起こしています。日本の玄海1号機は36年目を迎えておりますが、平成18年までに16件の事故、それ以降は発表していません。ただし、蒸気発生器の事故は11件、別に発生しているわけであります、しかも日本海に面している。韓国では、稼働中の22基のうち16基が日本海側に面しています。さらに、韓国はまだ開発中ですけれども、やがてそのうちの10基が日本海側に面するし、26基が日本海側に面することになります。  日本はと申しますと、54基の原発のうちに日本海側には32基面しているわけでありまして、まさに、日本海は原発で囲まれている公海ということになるわけです。もしも事故があった場合、ないことを望むわけですけれども、水産県長崎にも甚大な影響が及ぶことは間違いないというふうに思っております。  このことの最後に、原発というものの危険性を私たちは、やはり客観的に見ていかなければならないのではないかというふうに思っているわけであります。  この件について再度市長の考えがあれば述べていただきたいと思いますが、指摘にとどめておきたいと思います。  次に、被爆者対策についてでありますが、司法判断と行政判断との乖離が非常に問題でありまして、しかも、地域是正などについても長崎市を挙げて、議員も総動員しまして、行政も一緒になって地域是正の要求をいたしました。残念ながら、今、適用されている被爆体験者というまがいものになっておりますけれども、是正するに科学的・合理的根拠を求められてきました。  今回は、放射線起因性ということを求めておりまして、しかし、ほとんどの資料は官僚の手の中にあるじゃないですか。被害を受けた側に証明せろというやり方でこられたのでは我々はたまったものじゃありません。例えば、「黒い雨」のデータだって、放影研は日米というか、これは合同での機関ですけれども、確かに調査をしたけれども44年間で打ち切っていると、なぜ打ち切ったのか、なぜ打ち切らされたのかということを考えるときに、やはり政治というよりも官僚の手がそこに伸びてきているということを感じないわけにはいきません。やはりアメリカの思惑があったのではないかということを想像されるわけです。  市長も早急に放影研に解析を求めるということもおっしゃったし、また、独自の考え方で調査もしたいということですから、ぜひひとつ長崎市として、そういうせっかくの公表される放影研の資料があるとするならば、最大限の能力をひとつ振り絞って、これは被爆者の側に立って解析に努められる、そして、やっぱり結果を出していただきたいというふうに思っているわけであります。  カジノの問題については答弁を了といたしたいと思います。  さて、長崎の冬型観光ですが、ランタンフェスティバルは大体8,000万円投じられております。長崎くんちは、会場設営とおくんちに約5,250万円ぐらいです。精霊流しは2,050万円、観光イルミネーションは200万円、国際観光推進事業は1,500万円、国内観光誘致対策は1,200万円、ペーロンは1,700万円、海フェスタは去年は特別でしたけれども4,700万円、帆船まつりが3,900万円、ちなみに、佐世保はきらきらフェスタに1,000万円、神戸のルミナリエは5,000万円、しかし350万人動員しています。どんたくも恐らく300万人近く動員するんじゃないかと思いますけれども、何とかもうひとつランタン祭りで85万人、90万人という目標があって達成しておりますけれども、もう1けた上げるような努力をしようじゃありませんか。そのためには、長い伝統もあるし、殉教の歴史もありますし、そしてまた、世界遺産にも登録するという形で教会群を売り出しておる。世界遺産にというふうに言っておりますが、同じように、それに呼応する文化的な行事を盛り上げるということができるのではないだろうかなというふうに思っています。私は、例えば蝶々夫人が今2年に1回行われておったのが3年に1回に延びましたけれども、こういうものを組み合わせて、もう少しブリックホールなどの稼働率を上げることができるんではないだろうかと、それにはやはり予算も必要なものを投じていくと、一部交付金が交付されますし施設も残りますが、国体に45億円使うんですよ、文化行事にもう少し使ってもいいじゃないですか。しかも、それは返ってくる事業ではないかというふうに思います。  今、長崎で行われているハートフル・イルミネーションに私も加わっているアジェンダNOVAながさきという組織が、これまで実績を重ねております。長崎クリスマス2001の市民クリスマスページェントという行事であります。第1回は浜屋前で開きましたけれども、2007年からかもめ広場で開いております。昨年は1週間、1時間枠で開きました。49の枠に対して42の団体、605人の出演者がありました。ことしは、3日間の予定で組んでおりますが、30分枠の54枠を予定しておりますけれども、既に23団体申し込みがあっております。中には気仙沼の小学生の皆さんが長崎で遊んでいかんねという、そういうプロジェクトで参加をしてくれております。恐らくこれは54枠全部埋まるのではないかなというふうに思っております。  これは1つの催しですけれども、そういうものもあちこちで催されていることもありますので、そういうものをぜひひとつお互いに結集して、長崎の冬を盛り上げる。そして、その中心に舞台劇とか、音楽会とか、そういう文化的な行事を重ねるということが私は冬型観光を定着させていく1つの試みになるんではないかというふうに思っておりますので、この点についてはぜひひとつ市長が中心になって冬型観光の振興策についての旗振り役をしていただきたいわけであります。  新市立病院につきましては、4月に独立行政法人になったときにはなかなか7対1はとれなかったと、とれそうにないということであります。来年は活水もたしか、第1回の卒業生が卒業されるんじゃないでしょうかね。シーボルトにも国の予算、県の予算をつぎ込んで看護師を養成しておりますし、医師会も養成しておりますから、ぜひひとつ、今の段階から積極的にアタックしていただいて、万全の体制がとれるように要請しておきたいと思います。  また、医師会の会長さんともお話ししたんですが、何とか医師についても、ここ数年のうちに帰ってくれる体制が整うんではないかというような希望的な観測がありましたので、私もほっとしたわけですが、ぜひ、長崎市民病院だけが突出した病院ということではなくて、やはり地域全体の文字どおり指導的な立場、そして、拠点病院として地域の病診連携が図られる、そういう中心的な病院としてともに発展できるようにお願いをしたいというふうに思っています。  以上、壇上からの質問に加えまして、若干再質問をつけ加えましたけれども、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 92 ◯副議長(毎熊政直君) 本日の市政一般質問はこの程度にとどめ、あす2日午前10時から本会議を開き、市政一般質問を続行いたします。  本日はこれをもって散会いたします。           =散会 午後2時59分= ──────────────────────────────────────────────   上記のとおり会議録を調整し署名する。   平成24年2月1日                               議  長 中村 照夫                               副議長  毎熊 政直                               署名議員 中村 俊介                               署名議員 武次 良治 長崎市議会 ↑ ページの先頭へ...